it技術者を育成するために - ipa › files › 000008375.pdf · 2019-10-25 ·...

IPAが推進する産学連携人材育成活動についてｰ産学連携ＩＴ人材育成プラットフォームの構築ｰ

IPAが推進する産学連携人材育成活動についてｰ産学連携ＩＴ人材育成プラットフォームの構築ｰ

独立行政法人情報処理推進機構ＩＴ人材育成本部産学連携推進センター

センター長大島信幸

２０１０年１０月２８日

IPA Forum ２０１０

産学が連携して次代のIT技術者を育成するために

All Rights Reserved, Copyright©IPA2010 1

産学連携IT人材プラットフォームとは：

産業界と大学が連携して、先端的かつ実践力を備えたIT人材を継続して育成

する仕組み

産学連携IT人材プラットフォームとは：

産業界と大学が連携して、先端的かつ実践力を備えたIT人材を継続して育成

する仕組み


１．産学連携実践的１．産学連携実践的ITIT教育の意義教育の意義

２．２．IPAIPAのの産学連携産学連携人材育成活動人材育成活動経産省委託事業 H21年度・H22年度

産学連携「ＩＴ人材育成強化加速事業」

本日お話すること


１．産学連携実践的IT教育の意義


メインフレーム時代•メインフレーム•各社独自ＯＳ•個別システム開発

オープン化時代• PC､サーバ• オープンミドルウェア• パッケージ

▪事務処理効率化（会計、生産管理）▪オンライン処理▪科学計算ほか

•分散処理•部門コンピュータ•オフィス情報処理

• 組込み機器（情報家電、携帯機器、自動車等）

• ユビキタス情報サービス

求められるIT人材

• プログラマ• ハードやネットワークの技術者

• プロマネ• システムエンジニア• ITスペシャリスト

• CIO人材• 大規模システムプロマネ• xxアーキテクト/アナリスト• コンサルタント

1980’s

2000‘S

垂直統合水平分業

データ処理知的生産のツール

インターネット時代• Ｗｅｂｺﾝﾋﾟｭｰﾃｨﾝｸﾞ• 分散オブジェクト• ネットセキュリティ

1970’s 1990’s 2010’s

サイバ社会ユビキタス情報社会

• ネットビジネス• 電子商取引

ユビキタス時代・クラウド時代Ｗｅｂ2.0､サービス指向

• 次世代ネットワーク• クラウドコンピューティング• グリーンIT

ＩＴ業界のパラダイム変化と人材需要の変化


大学等でのＩＴ教育への期待

大学等に求められるＩＴ教育への期待

①基礎理論、専門技術知識の習得

②プロジェクト実践能力の養成

③業務遂行能力の養成

④社会人基礎力の養成

⑤創造力の養成

⑥IT業界の魅力の醸成、ＩＴの重要性の認識

①基礎理論、技術知識

②実践能力、業務遂行能力の素養

③社会人基礎力（ｺﾐｭﾆｹｰｼｮﾝ、ﾁｰﾑﾜｰｸ、論理思考など）

④創造力、革新力の素養

⑤意欲や志の高さ

大学等新卒者に期待するITの能力・資質

実践的ＩＴ教育


大学のカリュキュラムと企業の期待のギャップ

0% 20% 40% 60% 80% 100%

プログラミング技術

計算機科学

通信・ネットワーク

情報数理科学

プレゼンテーション

ソフトウェア工学

システム・ソフトウェア設計

データベース

オペレーティングシステム

文書作成能力・文章力

チームワーク

情報システムの活用戦略

リーダーシップ

職業についての理解

情報処理・ＩＴ関連の資格取得

プロジェクトマネジメント

Ｗｏｒｄ・Ｅｘｃｅｌ等のＩＴリテラシー

経営・組織マネジメント

その他

特にない

無回答

N=113

0% 10% 20% 30% 40% 50%



チームワーク









データベース


情報数理科学



計算機科学


その他

特にない

無回答

0% 20% 40% 60% 80% 100%


計算機科学


情報数理科学




データベース



チームワーク








その他

特にない

無回答

N=113N=357


文章作成能力･文章力


文章作成能力･文章力

チームワーク

チームワーク





計算機科学

計算機科学

企業企業大学大学

出典：IPA IT人材育成本部編「IT人材白書2009」（オーム社）


産学連携実践的ＩＴ教育活動の意義

■システム開発経験のある教員の充実

■実践的な教育を行う上で適切なカリキュラム・教材の充実

■実践的なIT活用のノウハウを取得するための「学びの場」の提供

大学教育等における必要性

■産業界と大学が共同で教育カリキュラムを開発

■産業界から教材を提供、教員を派遣して実践的な教育を実施

■産業界と大学教員、学生の交流の増強

大学の教育機能が向上し、学生の学習意欲が向上する学生の将来展望が開ける将来を担うIＴ人材が社会に輩出され、産業、社会が発展

産学連携実践的ＩＴ教育活動


IT企業に向けて

未来が見えるビジョン提示と

必要人材像の具体的明示を

IT人材白書2010のメッセージ

プロフェッショナルとしての自覚と意志を

IT人材個人に向けて

情報系教育機関に向けて

産学連携による継続した実践力強化の取り組みを


２２.. IPAIPAの産学連携の産学連携人材育成活動人材育成活動

経産省委託事業経産省委託事業 H21H21年度・年度・H22H22年度年度産学連携「ＩＴ人材育成強化加速事業」産学連携「ＩＴ人材育成強化加速事業」－産学連携ＩＴ人材育成プラットフォームの構築－－産学連携ＩＴ人材育成プラットフォームの構築－


産学パートナーシップ

文部科学省経済産業省

産学人材育成パートナーシップ情報処理分科会産学連携ＩＴ人材育成実行ＷＧ

産業界産業界教育界教育界産学のマッチング

平成21年・22年の経済産業省の施策として産学連携「IT人材育成強化加速事業」を展開

実施事業者を公募により募集

IPAが事業者として採択され、事業遂行にあたる（平成21年･22年）


産学連携「IT人材育成強化加速事業」のねらい

情報系学科の学部生に情報系学科の学部生に対する実践的教育対する実践的教育

目的１．企業に就職する学部卒業生のスキル・

実践的能力を向上する。２．進学先である修士課程（大学院）に

おける高度IT人材育成に寄与する


平成2１年度事業内容

1. 産学マッチング体制の構築

IT人材育成に取り組む企業及び大学において産学連携による実践的講座の実施を検討（平成22年度より開設する）

2. 実践的教育を実施するための教材、カリキュラムの収集及び開発

企業が保有する教育コンテンツを収集、体系化し、教育界側からのリクワイアメントに対応した教育コンテンツプラットフォームを整備

3. 産業界出身教員の能力強化

産業界出身者が保有する実務スキル・知識・経験を教育現場において最大限に発揮するためのモデルカリキュラム及び教材を開発

4. 実践的インターンシップモデルの構築

インターンシップを実施するための運用手順及び共通評価指標を整備

5. リカレント教育実態調査


平成22年度事業内容

1.産学マッチング体制を構築するためのプロセスの検証

2.全国の情報系学部学科で利活用できる基盤の整備

3. 産業界出身教員向けカリキュラム、教材の

見直しと研修の検証

4. 実践的インターンシップマッチングの実証

5. 産学連携IT人材育成プラットフォームの

利活用促進に向けた普及事業


１）産学マッチング体制を構築するためのプロセスの検証

産学マッチングプロセス

・実践的講座実施概要・実践的講座の中長期評価

平成平成2323年度以降の継続的実施年度以降の継続的実施

教材提供カスタマイズ教員派遣

補助支援企業

a大学現状

カリキュラム

実践的講座実施

講座設計

大学

教員

B社

C社

D社

A社（幹事企業）

支援

マッチングマッチングWGWG

拠点大学支援部会拠点大学支援部会

マッチングプロセスの検証マッチングプロセスの検証（実践的講座準備）（実践的講座準備）

会津大学愛媛大学

静岡大学中央大学

はこだて未来大学

NTTデータ TIS

日本IBM NEC

日本ユニシス

日立富士通

九州大学

筑波大学

山口大学

東洋大学

早稲田大学

講座開設大学講座開設大学支援支援企業企業

ITIT人材教育コンテンツプラットフォーム人材教育コンテンツプラットフォーム

・企業提供教育コンテンツ・昨年度支援5大学教育コンテンツ・IPA独自教育コンテンツ

参照

平成平成2121年度年度

ノウハウの活用ノウハウの活用

平成平成2121年度事業年度事業

講座実施結果を反映


２）全国の情報系学部学科で利活用できる基盤の整備

企業提供教育コンテンツ企業提供教育コンテンツ（教育機関にも提供済）（教育機関にも提供済）企業コンテンツ索引部

CSFの知識項目提供企業グループ名研修方法ほか

企業コンテンツ詳細部CSFの知識項目

提供企業グループ名ほか

企業コンテンツJ07関連部

組織関連事項と情報システム応用技術ほか

教育コンテンツ索引（検索条件）（CSF知識項目/J07領域、研修条件等）●プログラミングのコンテンツは？設計のコンテンツは？コミュニケーションのコンテンツは？オープンソフトウェアのコンテンツは？

教育コンテンツ索引（検索条件）（CSF知識項目/J07領域、研修条件等）●プログラミングのコンテンツは？設計のコンテンツは？コミュニケーションのコンテンツは？オープンソフトウェアのコンテンツは？

教育コンテンツの絞込みケーススタディ付きのコンテンツは？教員派遣付きのコンテンツは？

教育コンテンツの絞込みケーススタディ付きのコンテンツは？教員派遣付きのコンテンツは？

IIＰＡ独自教育コンテンツＰＡ独自教育コンテンツ

（教育機関にも提供済）（教育機関にも提供済）

OSSモデルカリキュラム

•オープンソフトウェア入門

•Rubyプログラミング入門

•Rubyプログラミング中級・・・・・・

（32科目）

利活用基盤のイメージ利活用基盤のイメージ利活用基盤のイメージ

コンテンツ収集

J07J07：：教育機関でも参照しやすい教育機関でも参照しやすいJ07J07（情報専門（情報専門学科の学科のカリキュラム標準）での関連付けも可能カリキュラム標準）での関連付けも可能

教育コンテンツ内容の参照コース概要シラバス

教育コンテンツ内容の参照コース概要シラバス

CSFCSF：：共通キャリアスキルフレームワーク共通キャリアスキルフレームワーク（（ITSS,UISS,ETSSITSS,UISS,ETSSを包含したスキル標準）を包含したスキル標準）

運用ガイド（運営側/企業側）・継続的なコンテンツ収集・運営の仕組み

（大学側）・利活用ルール等

コンテンツ追加

大学関係者のリクワイヤメント

（調査による収集）

掲載内容へ反映

利活用の

ための要件整理


研修カリキュラ

ム（メンテ版）

研修教材IDの基本

産学連携とは

（メンテ版）

研修教材大学での授業

（メンテ版）

研修教材授業計画・教材評価（メンテ版）

産業界出身教員研修講師要件

研修教材（新規作

成）

産業界出身教員向け産業界出身教員向け研修の実施・検証研修の実施・検証

研修教材

研修教材

研修教材

研修受講者（実践的講座担当者）

研修講師

平成21年度産業界出身

教員向け研修実施

モデル研修カリキュラム

研修教材大学での授業

研修教材授業計画・教材評価

研修教材IDの基本

産学連携とは

産業界出身教員研修実施計画

カリキュラム、教材の見直し

産業界出身教員向け研修産業界出身教員向け研修カリキュラム、教材の見直しカリキュラム、教材の見直し

「産業界出身教員研修実施計画」「産業界出身教員研修講師要件」の作成

研修用教材

に反映

・実施講師の選定

・研修実施準備

実践的講座実施（H23年度）

実施・検証

報告書

実践的講座担当教員の受講

作成物の公開による、本研修の普及展開

産業界出身教員研修実施計画

研修教材

３）産業界出身教員向けカリキュラム、教材の見直しと研修の検証

H２１成果物


インターンシップ運用手順書、利用書式

インターンシップ運用手順書、利用書式

検証方法の検討と作成（アンケート等）

検証結果の分析

検証結果報告書

アンケート分析結果報告書

参加学生

企業窓口（採用等）受入窓口（教員）

企業受入担当者

運営主体

手順書を用いた運用および実証

インターンシップ運用手順に基づく、インターンシップ運用手順に基づく、インターンシップの実施インターンシップの実施

運用手順書等のブラッシュアップ

実施したインターンシップ実施したインターンシップの検証と分析の検証と分析

・インターンシップ実証、分・インターンシップ実証、分析結果の整理析結果の整理

・インターンシップ運用手順・インターンシップ運用手順書のブラッシュアップ書のブラッシュアップ

インターンシップ運用手順書

（ブラッシュアップ後）

普及展開のための広報

参加学生による発表

アンケート分析結果

インターンシップ情報

実習場所平均実施日数応募学生テーマ数・受入枠企業数

首都圏、東海、福岡、近畿

26日※営業日ベース

56名※5/19現在

94テーマ（103名枠）26社

企業情報インターンシップ情報

実習場所平均実施日数応募学生テーマ数・受入枠企業数

首都圏、東海、福岡、近畿

26日※営業日ベース

56名※5/19現在

94テーマ（103名枠）26社

企業情報

４）実践的インターンシップマッチングの実証


５）産学連携IT人材育成プラットフォームの利活用促進に向けた普及事業

教育機関（大学等）

産業界実践的講座の知名度向上実践的講座の知名度向上インターンシップの実施推進インターンシップの実施推進

広報コンテンツの整備

実践的講座の知名度向上実践的講座の知名度向上協力企業の確保協力企業の確保

セミナー等の開催・講演

【文部科学省連携】先導的ＩＴシンポジウム【教育界、学会との連携】 NII、情報処理学会、

教育システム情報学会等

【IPA主催イベント】 IPAフォーラム【経済産業省との連携イベント】情報化月間・業界団体との連携（CeFIL、JISA、JUAS、

JEITA、CSAJ等）

大学・団体等への個別訪問

・21年度事業・22年度事業の実績をまとめたパンフレット、

実践的講座カタログ（各講座毎）など


実践的講座実証状況（平成22年度講座実施）

対象者情報研修スタイル

大学名幹事企業学部学科名

年次実施講座名講座の概要

九州大学株式会社FUJITSU

ユニバーシティ

工学部電気情報工学科3年次（前期）

PBL入門移動ロボットを利用した組込みアプリケーションの開発を通し、システム開発の基礎を学ぶとともに、チーム作業の重要性について理解させる。

終了

筑波大学株式会社日立製作所

情報学群情報科学類3および4年次

ソフトウェア品質保証品質保証の考え方から具体的な方法まで教育することによって、企業における品質確保の方法を理解させる。

東洋大学株式会社FUJITSU

ユニバーシティ

総合情報学部総合情報学科2年次

実システムのプログラミング基礎

プログラミング言語Javaの概念および文法を理解した多人数の経験者を対象にJavaのコードリーディングおよびライティングのスキルを修得させる。

終了

工学部知能情報工学科1年次（前期）

ロジカルシンキング基礎①問題の原因と課題解決策の筋道をとらえ、本質的かつ具体的に把握する事、②誰にでもわかり易く伝える事、③行動する（させる）事の思考方法を修得させる。

終了

情報セキュリティマネジメントシステム概論

ビジネスの実務において最低限必要な情報セキュリティのスキル（情報セキュリティの概要から管理的対策）を修得させる。

プロジェクトマネジメント入門

プロジェクトマネジメントの概要を理解し、とくにタイムマネジメントを行うスキル（計画／行動／評価／改善）を修得させる。

基幹理工学部情報理工学科3および4年次

IT経営プロジェクト基礎ユーザー企業のIT部門要員の立場でIT戦略等について全体最適化を図りながら推進するプロジェクトに関する知識、スキルを座学と演習を通して修得させる。

終了

基幹理工学部情報理工学科3および4年次

システム開発プロジェクト基礎

システム開発プロジェクトを模擬体験させ、SE業務の概要や開発の各フェーズにおけるメンバーの役割と重要性を理解させる。

終了

早稲田大学日本電気株式会社

工学部知能情報工学科1年次（後期）

山口大学

マッチングWG

株式会社日立製作所


ご静聴ありがとうございました

【ご参考】◆平成２１年度IT人材育成強化加速事業（経産省ホームページ）

http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/IT6.htm◆産学人材育成パートナーシップ情報処理分科会（IPAホームページ）

http://www.ipa.go.jp/jinzai/sangaku/

独立行政法人情報処理推進機構（IPA)IT人材育成本部産学連携推進センター

電話：０３-5978-7536http://www.ipa.go.jp/

it技術者を育成するために - ipa › files › 000008375.pdf · 2019-10-25 ·...

Documents