eqアンプver. 2の製作 · ver. 2の本機の基本特性はver....

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ターンオーパ,ロールオフSWを設け,電源を外付けとした 忠篤 ・∴∴∴∴∴∴∴ ∴∴∴∴∴-∴∴∴ ∴∴∴ ∴ 辛:∴∴ * -細軍籍i 直 偬�イ�

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ターンオーパ,ロールオフSWを設け,電源を外付けとした

新 忠篤

・∴∴∴∴∴∴∴

∴∴∴∴∴-∴∴∴ ∴∴∴ ∴ 辛:∴∴ *

-細軍籍i

直 偬��イ�

EQアンプVer. 2の製作

直熱管フォノEQでSPレコード熟が再燃した過去1年

本誌2003年4月号に発表した「3

A5フォノEQアンプ」は,私のSP

レコード再生への情熱を以前にも増

してかき立ててくれた.この1年間

はSPレコードと付き合う時間が圧

倒的に長くなってしまった.直熱管

の分解能の高さは,これまで自作し

たパワー・アンプやライン・アンプ

で知ってはいたものの,フォノEQ

の直熱管は,実験段階から日常の使

用に耐えるものになるのにはかなり

長い歳月を要したのだった.

WE球から始まった直熱雷フォ

ノEQへの取り組みは, 「古典球ア

ンプの作り方楽しみ万一1 & 2」に

収録されているので ここでは繰り

返さない.ここまでやって来て言え

ることは, WE球のイコライザは黄

金時代のSP録音期とされる1920

JUL. 2004

年代後半から1930年代の完成期の

電気録音に照準が合っている.

ところが, 3A5フォノEQアン

プは電気録音時代のレコードだけで

はなく,ラッパ吹き込み時代のレコ

ード再生にも威力があり, SPレコ

ードの楽しみ力沌初口した.倍加と言

ったのは電気録音時代が約25年間

だったSPレコードは,それ以前に

さらに約30年のラッパ吹き込み時

代があって,世に出たレコードが今

でも容易に入手できるのである.

第1図はVer.2の全回路図であ

る.第2図が2003年4月号掲載の

Ver. 1の回路図で比較のために載

せてある.

EQ素子とレベル・コントロー

ルの挿入箇所を入れ替えた

第1図と第2図を見比べれば変

更したところが明らかである.まず

イコライザ眉のCR素子をV,の3

A5の2段闇寓後に移動した.かわ

りにレベル・コントロールの100k

(A)ポテンショメータを終段V2の

1/2 3A5の前に持ってきた.この

理由は3A5が拾う外部の振動を

通常使用するレベル・コントロール

の位置で かなり押さえ込むことが

できたからである. Ver.1ではレベ

ル・コントロールをゼロに下げた状

態で本機に手を触れるとマイクロフ

ォニッタ・ノイズを感じた.

SPレコードを必要があってCD-

Rに録音する際にはスピーカの音は

ごく小レベルにしているが,本磯を

プリアンプとして使う時にはすこし

音量を上げるとハウリングを起こし

た. Ver.2にしてからは以前よりか

なり音量を出すことが可能になっ

輿.

EQカープに機械式録音と戦

後のアメリカ録音SPを追加

した

1925年以前に録音されたSPレ

9

 

 

 

 

 

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パワーサプライは別シャーシ

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〈第2図〉改良した3A5イコライザ・アンフ垣酪

R t A A d で レ ぐ レ . O L D C O L U M B t A .   b J T t . α J 付 録 常 澄 a ) 謀 や 科 t J -   汁 5 母 驚 i j t 丼 で レ 付 . 時 e t 白 か

N A B , A E S 一 F F R R 謙 聖 S I l u j J t ) i , 同 課 a ) R t A A h I ヾ べ 溺 ぐ レ   細 J 小 で レ 8 .

主 宰 詰 む a a ) d 井 藤 ~ 白 詳 説 a r 3 2 , 的 営     小 が S P L J U - T L . 母 R t A A d 諒 〈       ゝ u W 主 点 e 雪 D 嘲 れ こ 汁 . ヽ - ヾ

J U L . 2 0 0 4

オーバとロールオフを別々に切り換

えるように変更した.スナップSW

は1回路3接点型である.いつもパ

ワー・アンプの出力インピーダンス

(4-8-160)を切り換えるところに使

っているものと同じ日本開閉器の

M 2020である.

ターンオーパA

1.フラット:ラッパ吹込盤

2. 250Hz:ヨーロッパ録音の

SP盤,日本コロムビアのSP

3. 500Hz:アメリカ録音の

SP盤,日本ビクターのSP

盤,その他の国内レコード会

社のSP盤, LP (RIAAカー

プ)

ロールオフA

1.フラット:ほとんどのSP

2. -6dB:戦後のアメリカ録

音SP盤

3. -14dB:EP(RIAAカープ)

カブリング・コンデンサの容量は

Ver.1では0.1IlたったのをVer.

2ではすべて0.47ILにした.

B電源SBDによるアノード

接地型半波整流にした

Ver.1のB電源はストロボフラ

ッシュ用の積層乾電池(245Vx2)だ

ったが,消耗速度が早く不経済なの

で, AC電源によるパワー・サプライ

に切り換えた.最初はファーストリ

カバリ型のダイオードによる両波整

流にしていた.乾電池電源に較べて

音が鈍くすべての音が丸まった感じ

になった.暖かい音と言えばそれま

でだが,明らかに電気的なオーディ

オの音で自然音とは違っていた.

SBDを試す機会があり,素子を

交換した.かなり自然さが出た.そ

の頃アノード接地回路の実験をして

いたのでそれに変更した.乾電池の

冷たさがない躍動感のある音になっ

輿.そして半波整流である.分解能

の高い緻密な音に変身した.演奏家

の個性がより明確に再現できるよう

になった.モノーラルながら奥行き

が明瞭にでるようになった.乾電池

電源のときもそうだったが,こう聴

こえるのは音に濠みが無くなったた

●シャーシ内部.左下はCH,右はアルミ・ダイカスト・ケースに入れた3A5. B電源は外付.

12 ラ ジオ技術

恰好が悪いが本殿をそっくり釣り用

のクーラボックスに入れていた.こ

れではスマートではないのでアルミ

ダイカストのケースに入れた. 205

Dのパワー・アンプでもシャーシを

指で弾くとコンコンとスピーカカ鴻

る.もっともこれは高感度の594A

システムでの話である. B&Wの

SS-25シルバーシグネチュアでは

何も聞こえない.

ア)レミダイカストのケースは密閉

箱だから,真空管の回りにダンプ材

を詰めて外部からの音や振動を遮断

することを思いついた.そこで孫た

ちが小さかっだ頃遊んでいてカラー

粘土はどうだろうかとデパートの玩

具売り場に見に行った.パッケージ

を手に取って説明書きを読むとカラ

ー粘土は放っておくと硬化すること

がわかった.

これでは真空管の交換も不可能に

なる.そうしたら同じ商品棚にアプ

ラ粘土が見つかった.これは時間が

経っても硬化しないようだ1パッ

クが200gなので3個買ってきた.

小さく千切って真空管の回りにギッ

シリ詰め込んで登をした.ソケット

の隙間から押し出されたアプラ粘土

が電極ピンにこびりついた.電導性

があると問題起こると思いテスター

を40MQレンジにして抵抗を測っ

たが導通がなかったので安心した.

こうして音を出すと大音量でもス

ピーカからのフィードバックの影響

は断ち切れた.でもアルミのケース

を叩くとまだコンコンと聞こえる.

東急ハンズに出掛けて防振材を見て

回った.高密度のポリエステル製吸

音,防振,断熱材「ホワイト・キュ

ーオン」のESWI0-303(300×300×

10m)が売られていた.ポリエステ

ル製のペットボトルを原料にしたリ

サイクル品である.製造は東京防音

㈱(http://W.bouon.jp).これを

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●電陳邸は外付けとした

カッタナイフでシャーシの大きさに

切り,シャーシ下部のゴム足を剥が

してシャーシ全体に両面テープで貼

った.またシャーシの天板の内部と

上部にも同じように賄った.アルミ

板の振動を抑えるためである.無処

理の時と較べて外部振動の影響がか

なり小さくなった.

電気特性

Ver. 2の本機の基本特性はVer.

1に準じている.従って改造で追加

したところについて書く.

まず,レベル・コントロール全開

時のトータルゲインはlkHzで65

dBであった.追加したフラット・ポ

ジションでの高域は20kHzで-

0.5dB減衰している.またロールオ

フの10kHzの-6dBは実測で

ら-6dBになっていた.

なお2003年4月号の回路図中の

3 A5のピン接続図に間違いがあっ

た.お詫びして今回正しい接続図を

掲載する.

おわりに

通常ならここで試聴記になるとこ

だが,前段で書いたので繰り返さな

い.この1年間にVer.1を追実験さ

れた方に何人かお目にかかった.や

はり全員がハウリングに手を焼いて

おられた.だが,なんとかそれを克

服された方は,今までのフォノ・イ

コライザでは出なかった鮮やかなサ

ウンドに驚いたという声が一致して

いる.

私はこのイコライザにしてダイレ

クト録音時代のSPレコードとテー

プ録音の78回転発売の音の差がは

っきり聞き取れたことを報告してお

きたい.

ラ ジオ技術

●油ねんどを使用