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炉パラメータの決定・設計 ITERよりも小型 Conceptual design of biomass hybrid fusion reactor: GNOME 伊庭野健造 1 ,宇藤裕康 2 ,飛田健次 2 ,山本靖 1 ,小西哲之 1 京大エネ研 1 ,原子力機構 2 中性子挙動・TBRの解析 Radial Buildを基にANISNFENDL2.0断面積 データを用いて中性子挙動を計算した。 ダイバータ熱・粒子負荷の予測 電力変換効率η~0.33ならばQ 20 Q 20は必要か? ハイブリッドを想定した核融合炉が、どのような サイズ・技術で実現できるか、概念設計を行った。 エネルギー変換効率η~2のバイオマス処理プロセ スを考えればQ 5 まとめと今後の展開 CADによる設計図 プラズマ形状の比較 TFコイル絶縁体に到達する熱中性子量 また、そこから推察される寿命 ダイバータモジュールの大きさと、Net-TBR 2点モデルによって計算されたダイバータ 板でのイオン温度と粒子増倍率の関係 2点モデル[2]で計算 Nb 3 SnTFコイルで可能 閉じ込め改善度が大きいが、規格 化密度が小さい。 コイル磁場の解析 TFコイルからプラズマエッジまでの 距離R tf の関数としてB max を計算 TFコイルによる磁場を計算し、コイル断面上、コイ ル間断面上の磁場を比較したリップル分布を求めた。 SCONEコード[1]で計算された最大磁場値 TOROINDコードで計算されたTFコイルによる磁場とリップル最大箇所における値分布 CSコイル直径=1.5 mRtf=1.7 mNb 3 SnNb 3 Alに大差はない。 40年弱は、TFコイル絶縁体への限界照射量 1×10 22 neutrons/m 2 に到達しない。 液体LiPbブランケット(Li 6 90 %)を想定して、 モジュール長 ~1.6 m、モジュール間0.5 cm 程度ならNet-TBR 1.05が達成される。 高リサイクリングで高放射 損失率ならば10 eV以下が 実現する。 ELMやディスラプションによる熱・粒子負荷がダイバータ板に及ぼす影響を解析し、寿命や 交換頻度に関する評価を行う。 11A-48p 第8回核融合エネルギー連合講演会 2010510-11高山 F rad = 0.8, R = 110ならば、 熱負荷は4 MW/m 2 程となる。 (傾き24.5 o を想定) 設計された主半径方向断面図(Radial Build) SOL 20 LiPb BLK 60 Shield 60 TF 60 CS 150 Plasma 340 SOL 20 LiPb BLK 80 Shield 60 Shield 210 TF 60 18 10 10 22 10 21 10 20 10 19 1 10 100 T(keVBreak-even Q=1 ITER DEMO Electricity generation Q=20η e =0.33 Biofuel Q=5, η 2.0 ローソン図におけるGNOME炉のターゲットエリア 設計されたGNOME炉のパラメータと ITERの比較 バイオマスハイブリッドコンセプトに基づいて、ITERからの飛躍的な技術の仮定なく、正 味のエネルギー生成を行える炉が設計された。 LiPbブランケットのイメージ図 飛躍的な技術革新なく実現が可能 [1] 宇藤裕康 and et.al, プラズマ核融合学会第26回年会, 3pD36P [2] 清水勝宏、滝塚知典, J. Plasma fusion Res. 80 (2004) 183-189 2点モデル計算式 プラズマ温度 プラズマ密度 ダイバータ板への熱負荷 ダイバータ全体への熱流束 X点における粒子束f IIx と熱流束q IIx の2点からダ イバータでの様々な物理量を計算する。

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Page 1: Conceptual design of biomass hybrid fusion reactor: …炉パラメータの決定・設計 ITERよりも小型 Conceptual design of biomass hybrid fusion reactor: GNOME 伊庭野健造1,宇藤裕康2,飛田健次2,山本靖1,小西哲之1

炉パラメータの決定・設計

ITERよりも小型

Conceptual design of biomass hybrid fusion reactor: GNOME

伊庭野健造1,宇藤裕康2,飛田健次2,山本靖1,小西哲之1

京大エネ研1,原子力機構2

中性子挙動・TBRの解析

Radial Buildを基にANISN,FENDL2.0断面積データを用いて中性子挙動を計算した。

ダイバータ熱・粒子負荷の予測

電力変換効率η~0.33ならばQ ≧ 20

Q ≧ 20は必要か?

ハイブリッドを想定した核融合炉が、どのようなサイズ・技術で実現できるか、概念設計を行った。

エネルギー変換効率η~2のバイオマス処理プロセ

スを考えればQ ~ 5

まとめと今後の展開

CADによる設計図 プラズマ形状の比較

TFコイル絶縁体に到達する熱中性子量また、そこから推察される寿命

ダイバータモジュールの大きさと、Net-TBR

2点モデルによって計算されたダイバータ板でのイオン温度と粒子増倍率の関係

2点モデル[2]で計算

Nb3SnのTFコイルで可能

閉じ込め改善度が大きいが、規格化密度が小さい。

コイル磁場の解析

TFコイルからプラズマエッジまでの距離Rtfの関数としてBmaxを計算

TFコイルによる磁場を計算し、コイル断面上、コイル間断面上の磁場を比較したリップル分布を求めた。

SCONEコード[1]で計算された最大磁場値

TOROINDコードで計算されたTFコイルによる磁場とリップル最大箇所における値分布

CSコイル直径=1.5 m、Rtf=1.7 mではNb3SnとNb3Alに大差はない。

40年弱は、TFコイル絶縁体への限界照射量1×1022 neutrons/m2に到達しない。

液体LiPbブランケット(Li6 90 %)を想定して、モジュール長 ~1.6 m、モジュール間0.5 cm程度ならNet-TBR 1.05が達成される。

高リサイクリングで高放射損失率ならば10 eV以下が実現する。

ELMやディスラプションによる熱・粒子負荷がダイバータ板に及ぼす影響を解析し、寿命や交換頻度に関する評価を行う。

11A-48p 第8回核融合エネルギー連合講演会 2010年5月10-11日 高山

Frad = 0.8, R = 110ならば、熱負荷は4 MW/m2程となる。

(傾き24.5oを想定)

設計された主半径方向断面図(Radial Build)

SOL

20

LiPb

BLK

60Shield

60

TF

60CS

150

Plasma

340 SOL

20

LiPb

BLK

80Shield

60

Shield

210TF

60

1810

1022

1021

1020

1019

1 10 100

T(keV)

Break-evenQ=1

ITER

DEMO

Electricity

generation

Q=20,ηe=0.33

Biofuel

Q=5,

ηf=2.0

ローソン図におけるGNOME炉のターゲットエリア

設計されたGNOME炉のパラメータとITERの比較

バイオマスハイブリッドコンセプトに基づいて、ITERからの飛躍的な技術の仮定なく、正味のエネルギー生成を行える炉が設計された。

LiPbブランケットのイメージ図

飛躍的な技術革新なく実現が可能

[1] 宇藤裕康 and et.al, プラズマ核融合学会第26回年会,

3pD36P

[2] 清水勝宏、滝塚知典, J. Plasma fusion Res.

80 (2004) 183-189

2点モデル計算式

プラズマ温度

プラズマ密度

ダイバータ板への熱負荷

ダイバータ全体への熱流束

X点における粒子束fIIxと熱流束qIIxの2点からダイバータでの様々な物理量を計算する。