fp.fs.fu.fv · 2020-04-01 · ブレーキ摩耗点検方法および...
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ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
FP.FS.FU.FV.FY
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
目次
1 はじめに ········································································································································ 1-1
2 警告表示 ······································································································································· 1-1
3 点検・整備をするときの注意事項 ······················································································· 1-2
4 車台番号 ······································································································································· 1-3
5 ブレーキ摩耗点検方法 ··········································································································· 1-5
その1 ホイール&タイヤの取外し····················································································· 1-5
その2 ホイールハブ&ブレーキドラムの取外し・分解 ················································ 1-6
その3 ブレーキライニングの点検 ····················································································· 1-17
その4 ブレーキドラムの点検 ······························································································ 1-18
その5 ホイールハブ&ブレーキドラムの組み立て・取付け···································· 1-19
その6 ブレーキシュークリアランスの調整 ···································································· 1-33
その7 タイヤ&ホイールの取付け ···················································································· 1-34
6 ブレーキシステムに関するデータ ······················································································· 1-37
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
はじめに、 警告表示、 点検 ・ 整備をする と きの注意事項
1-1
0. はじめに、 警告表示、 点検 ・ 整備をする と きの注意事項Product Name:Version/Release/Modification: 1ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
1. はじめに 本書は、 協定規則第 13 号 (貨物車等の制動装置) に則り、 ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関す
るデータ を掲載する ものです。 本書の内容をよ く お読み頂き、 十分理解されてから ご使用 く だ さい。
ブレーキ部品の脱着は、 道路運送車両法施行規則の分解整備に該当するため、 必ず自動車分解整備事業者で実施
し て く だ さい。 また、 お客様ご自身の作業による、 損害、 不具合などについては、 一切の責任を負いかねますので、 あらかじめご了承 く だ さい。
思わぬ事故やけがを防ぐために、 本書に記載されている注意事項及び、 三菱ふそ う 特殊工具を使用し た作業要領
を順守し て く だ さい。 また、 交換部品や油脂類は、 必ず三菱ふそ う純正部品を使用し て く だ さい。 三菱ふそ う特殊工具及び純正部品の購入につきま し ては、 お近 く の三菱ふそ う販売店にお問い合わせ く だ さい。
2. 警告表示本書の中で使用し ている警告表示は次のとお り。 警告表示のある項目は指示に従っ て作業には十分留意する。
危 険
指示に従わないと, 重大な人身事故に至る もの。
警 告
指示に従わないと, 重大な人身事故に至るおそれがある もの。
注 意
指示に従わないと, 傷害を受けた り物損事故のおそれがある もの, 部品またはシステムの損傷や機能低下のおそれがある もの。
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はじめに、 警告表示、 点検 ・ 整備をする と きの注意事項
1-2
3. 点検 ・ 整備をする と きの注意事項
危 険
万一、 車が動き出すと危険なので、 整備をする場所は地面が平坦で固い場所を選び、 必ず輪止めをかけてから作業を行う こ と。
駐車ブレーキレバーを確実に駐車位置にロ ッ ク させ、 レンジセレ ク ターは N: 位置に し てお く こ と。 必ずエンジンを止めて、 ス ターターキーを抜き取っ てお く こ と。 電気系統作業をする と きは必ずバッ テ リーのマイナス端子を外し てお く こ と。 ジャ ッキア ッ プは、 取扱説明書に記載されている 「タ イヤの交換」 を参照し適切に行う こ と。 火の気がな く 、 風通しの良い整備作業場で作業を行う こ と。 運転直後のエンジン本体、 排気管、 ラ ジエー ター等の各部は高温にな っ ているので、 やけどを し ないよ
う 注意する こ と。 点検する時はエンジン等が冷えた状態で行う こ と。 各オイル類、オイルフ ィ ルター類の交換は、それぞれのオイルが十分冷えてから作業を行う こ と。 高温の
状態で作業する とやけどする恐れがある。 デ ィ ーゼルエンジン車の燃料ラ イ ン、燃料フ ィ ルターを整備する時は、燃料キャ ッ プを取り外すこ と。 燃
料システムには高い圧力がかかっているため、 この圧力を抜かないと燃料があふれた り、 これに引火し、火災を招 く おそれがある。
換気の悪い車庫、 屋内ではエンジンをかけたままにし ないこ と。 一酸化炭素中毒を起こすおそれがある。
警 告
交換後の各種部品、 油脂液類等の廃棄 ・ 処理は地方自治体の条例または規則に従っ て適切に処置する こと。
取り外し た部品や工具をエンジンルーム内に置き忘れないこ と。 万一ベル ト 類などにから まる と装置を損傷、 破損するおそれがある。
汚れた水や、ほこ り などはフルー ド / オイルの有効性を著し く 弱め部品損傷の原因になる。取り外し た部品は、 ゴ ミ や異物が混入し ないよ う十分に注意し て補給、 交換を行う こ と。
作業後、 各部が正常であるか確認する こ と。
注 意
各オイル類、 フ ィ ルター類、 冷却液等の交換作業をする と きは、 あらかじめ受け皿を用意し て、 その中に排出する こ と。
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車台番号
1-3
0. 車台番号Product Name:Version/Release/Modification: 1ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
4. 車台番号 ネームプレー ト 及びパワー ト レ イ ン ラベルには, 車台番号が表示されている。
① 公害規制適合識別記号
2KG平成 28 年排出ガス規制適合平成 27 年度重量車燃費基準達成車
2PG平成 28 年排出ガス規制適合平成 27 年度重量車燃費基準達成車 + 5% 低減
2RG平成 28 年排出ガス規制適合平成 27 年度重量車燃費基準達成車 + 10% 低減
② 基本型式 F キャ ブオーバー ト ラ ッ ク
③ 駆動方式
P 4×2
S 8×4
U 6×2
V 6×4
Y 6×4( 低床 )
④ 開発順序 7 スーパーグレー ト
⑤シャシー, サスペンシ ョ ン (前 / 後 )
0 リーフサス, ト ラニオンサス
4 リヤエアサス
5 総輪エアサス
⑥ エンジンG 6S10 系
H 6R20 系
⑦ ホイールベース
D 2900 ~ 3200mm
E 3200 ~ 3500mm
G 3800 ~ 4100mm
J 4400 ~ 4700mm
M 5300 ~ 5600mm
N 5600 ~ 5900mm
P 5900 ~ 6200mm
R 6200 ~ 6500mm
T 6800 ~ 7100mm
U 7100 ~ 7400mm
V 7400 ~ 7700mm
⑧ 車両総質量
X 20 ト ン以下
Y 22 ト ン ク ラス (FS, FU, FY の車両総質量 23.5 ト ンは Y)
Z ~ 25 ト ン
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車台番号
1-4
⑨ 用途及び形状 (1)
な し カーゴ
D ダンプ
K 建機運搬仕様
M ミ キサー
R セ ミ ト レ
⑩ エンジン類別 (1)
1 6S10T1(260kW {354PS} ) 又は 6R20T1(265kW {360PS} )
2 6S10T2(280kW {381PS} ) 又は 6R20T2(290kW {394PS} )
34
6R20T3(315kW {428PS} )
4 6R20T4(338kW {460PS} )
⑪ エンジン類別 (2)な し 標準仕様
X 低公害仕様 ( 燃費基準達成 )
⑫
用途及び形状 (2)注 : 用途 ・ 形状記号が重複する場合は, 優先順位の高い記号を優先する。 (S, V の順 )
S シ ョ ー ト キャ ブ
V ShiftPilot
⑬ グレー ド
A エ コ
B プロ
C プレ ミ アム
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 1 ホイールタ イヤの取外し
1-5
0. ブレーキ磨耗点検方法 その 1 ホイールタ イヤの取外しProduct Name:Version/Release/Modification: 1ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
5. ブレーキ摩耗点検方法その 1 ホイール & タ イヤの取外し
構 成 部 品
1 ホイールナ ッ ト2 タ イヤ ( その 2 参照 )3 タ イヤ<ダブルタ イヤ> ( その 2 参照 )
* a : ハブボル ト
準 備 品
油脂類
取 外 し 要 領
取付け要領の逆の手順で取外し を実施する。
注 意
タ イヤの取外しは必ず平坦で地盤が陥没し ない場所で行う 。 後輪の内側タ イヤが木材などに乗り上げた状態で外側タ イヤを取外さ ない。 タ イヤを取外さ ないアク スルのタ イヤに輪止めをする。 ホイールナ ッ ト は一気に外さ ないで, ボル ト から外れる手前 ( 手で緩む程度 ) で止めてお く 。 タ イヤが転倒するおそれがあるので, 頂点付近のナ ッ ト はねじ山を 4 ~ 5 山以上掛けてお く 。
記号 種類 備考
三菱シ ャ シーグ リ ース, 三菱ホ イールベア リ ンググリースまたはふそ う エンジンオイル
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ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解
1-6
0. ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解Product Name:Version/Release/Modification: 1ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解< フ ロン ト >
構 成 部 品
1 ホイールハブカバー2 パッキン3 ロ ッ ク プレー ト4 ロ ッ クナ ッ ト5 ロ ッ クワ ッ シャー
509257
ST AL
ST AL
1
2
35
6
9
78
1012
13
11
<FS以外>
1
2
3
4
4
5
6
9
78
101213
11
<FS>
30±4N・m{3.06±0.45kgf・m}
9±2N・m{0.9±0.2kgf・m}
9±2N・m{0.9±0.2kgf・m}
200N・m{20kgf・m}ねじ戻し角度30°
(1/12回転)
200N・m{20kgf・m}ねじ戻し角度22.5°
(1/16回転)
<LH,RH><LH,RH>
<スチールホイール> <アルミホイール>
<LH,RH><LH,RH>
<スチールホイール><アルミホイール>
295±45N・m{30±4.6kgf・m}
422±63N・m{43±6.4kgf・m}
30±4N・m{3.06±0.45kgf・m}
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解
1-7
6 アウ ターベア リ ングイ ンナーレース7 オイルシール8 イ ンナーベア リ ングアウ ターレース9 ABS ローター10 アウ ターベア リ ングアウ ターレース11 ブレーキ ド ラム12 ハブボル ト13 ホイールハブ
: 再使用不可部品
準 備 品
油脂類
特殊工具 (単位 : mm)
取 外 し 要 領
注 意
ブレーキの作動不良になるのでブレーキのラ イニング表面及びホイールハブ&ブレーキ ド ラムのブレーキ ド ラム内面に油脂類を付着させない。
(1) 取外し前の作業
記号 種類 備考
三菱ホイールベア リ ンググ リース
記号 名称 形状 部品番号 用途
ソケ ッ ト レンチA : 70 (FS),75 (FS 以外)
< FS >MH061528< FS 以外>MH061530
ロ ッ クナ ッ ト の脱着
ホイールハブプラー
A : φ130B : φ120
MH061433またはMH061458
ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し
ABS オイルシールイ ンス ト ラー
A : φ125(FS), φ140(FS 以外)
< FS >MH062738< FS 以外>MH062666
オイルシールの取付け
イ ンナーベア リングイ ンス トラー
A : φ128(FS), φ138(FS 以外)B : φ115(FS), φ125(FS 以外)C : φ110(FS), φ120(FS 以外)
< FS >03724-62000< FS 以外>03723-22000
イ ンナーベア リ ングアウターレースの取付け
アウ ターベア リングイ ンス トラー
A : φ98(FS), φ108(FS 以外)B : φ87(FS), φ98(FS 以外)C : φ82(FS), φ92.5(FS 以外)
< FS >03724-63000< FS 以外>03723-23000
アウターベア リ ングアウターレースの取付け
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解
1-8
(1.1) スプ リ ングチ ャ ンバー付は車両が動かないよ う 固定し た後、 パーキングブ レーキを解除し てから作業を行う。
(2) 取外し : ホイールハブカバー, ガスケ ッ ト , ロ ッ ク プレー ト(2.1) ホイールハブカバー取付けボル ト を取外し, ホイールハブ カバー及びガスケ ッ ト を取外す。(2.2) ロ ッ ク プレー ト 取付けボル ト を取外し, ロ ッ ク プレー ト を取外す。
(3) 取外し : ロ ッ クナ ッ ト
(3.1) を使用し てロ ッ クナ ッ ト を取外す。
(4) 取外し : ホイールハブ & ブレーキ ド ラム(4.1) ブレーキ ド ラムに段付き摩耗があ り, ホイールハブ & ブレーキ ド ラムが外れない場合は次の要領で取外す。
取外し後, ブレーキ ド ラムを修正または交換する。
(4.2) を使用し てホイールハブ & ブレーキ ド ラムを取外す。
(4.3) アン カーブ ラケ ッ ト 裏のダス ト カバーを取外す。
(4.4) スプ リ ングチャ ンバー付はブレーキチャ ンバーのスプ リ ングブレーキエア供給口に 640kPa {6.5kgf/cm2} のエア圧をかけスプ リ ングブレーキを解放する。
ソケ ッ ト レンチ< FS > MH061528< FS 以外> MH061530
ホイールハブプ ラーMH061433またはMH061458
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解
1-9
(4.5) エキスパンダーのアジ ャ ス タ ーを マ イ ナス ド ラ イバー等で矢印方向に回 し, ブ レーキ ド ラム と ブ レーキシューのすきまを広げホイールハブ&ブレーキ ド ラムを取外す。
(4.6) アン カーブ ラケ ッ ト 裏のダス ト カバーを取付ける。
注 意
マイナス ド ラ イバーを差し込むと きは, エキスパンダーのブーツを損傷させない。
(5) 取外し : オイルシール(5.1) オイルシールを取外す。
(6) 取外し : イ ンナーベア リ ングアウターレース(6.1) イ ンナーベア リ ングアウターレースをホイールハブの切り欠き部 から, 均等にたたいて取外す。
(7) 取外し : アウターベア リ ングアウターレース(7.1) アウターベア リ ングアウターレースをホイールハブの切り欠き部 から, 均等にたたいて取外す。
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解
1-10
(8) 取外し : ブレーキ ド ラム, ハブボル ト(8.1) ハブボル ト 取付けナ ッ ト を取外し て, ホイールハブから ブレーキ ド ラム及びハブボル ト を取外す。
< リヤ >
構 成 部 品
509258
9±2N・m{0.9±0.2kgf・m}
12
10
11
16
141
4
5
6
8
9
13
15
7
108N・m{11.0kgf・m}
255N・m{26kgf・m}
ねじ戻し角度22.5°(1/16回転)
422±63N・m{43±6.4kgf・m} <LH,RH><LH,RH>
<スチールホイール> <アルミホイール>
ST AL
<R050T>
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解
1-11
1 ア クスルシャ フ ト < R10T, R390T >2 リヤホイールカバー< R10D >3 ガスケ ッ ト < R10T, R390T, R10D >4 オイルシール< R050T >5 オイルシールリ テーナー< R050T >6 ロ ッ ク プレー ト7 ロ ッ クナ ッ ト8 ロ ッ クワ ッ シャー9 アウ ターベア リ ングイ ンナーレース10 オイルシール11 イ ンナーベア リ ングアウ ターレース12 ABS ローター13 アウ ターベア リ ングアウ ターレース14 ブレーキ ド ラム15 ハブボル ト16 ホイールハブ
: 再使用不可部品
準 備 品
油脂類
記号 種類 備考
三菱ホイールベア リ ンググ リース
ス リーボン ド 1110B またはロ ッ ク タ イ ト 575
509259
<R10T, R390T, R10D>
10
11
12
13
14
9
8
63
7
1
2
16
15 <スチールホイール><LH, RH> <LH, RH>
<アルミホイール>
<R10T, R390T>
<R10D>295±45N・m{30±4.6kgf・m}
9±2N・m{0.9±0.2kgf・m}
87N・m{8.9kgf・m}
272N・m{27.7kgf・m}
ねじ戻し角度22.5°(1/16回転)
300N・m{30kgf・m}
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解
1-12
特殊工具 (単位 : mm)
記号 名称 形状 部品番号 用途
ソケ ッ ト レンチ
A : 95(R050T), 120(R10T, R10D,R390T)
< R050T >MH061597< R10T,R10D, R390T>MH061536
ロ ッ クナ ッ ト の脱着
ホ イ ールハブ プラー
< R050T >MH061458< R10T,R10D, R390T>MH061433またはMH061458またはMH062145
ホ イールハブ&ブ レーキ ド ラムの取外し
オ イルシール インス ト ラー
A : φ130(R050T), φ155 (R10T,R10D), φ160(R390T)B : 2.5 (R10T,R10D, R390T)
< R050T >MH062690< R10T,R10D, R390T>MH062057
オイルシールの取付け
ホ イ ールハブ イン ナーベア リ ングイ ンス ト ラー
A : φ128(R050T), φ158 (R10T,R10D)B : φ122.5(R050T), φ146 (R10T,R10D, R390T)
< R050T >MH061010< R10T,R10D >03723-21000< R390T >03724-25000
イ ンナーベア リ ングアウ タ ーレースの取付け
ホ イ ールハブ アウ タ ーベア リ ングイ ンス ト ラー
A : φ118(R050T), φ148 (R10T,R10D), φ148(R390T)B : φ112(R050T), φ138 (R10T,R10D)
< R050T >MH061012< R10T,R10D >03723-20000< R390T >03724-26000
アウ タ ーベア リ ングアウ タ ーレースの取付け
ABS ハブ ス ト ッパー
< R10T,R390T >MH062058
ホ イールハブ & ブ レーキ ド ラムの取付け
アダプ ター
A : φ70(R050T), φ95(R10T, R10D,R390T)B : φ66(R050T), φ91(R10T, R10D,R390T)
< R050T >MH061962< R10T,R10D, R390T>MH061103
前記ホ イールハブ プ ラ ー及びギヤプ ラー使用時併用
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解
1-13
取 外 し 要 領
注 意
ブレーキの作動不良になるのでブレーキのラ イニング表面及びホイールハブ&ブレーキ ド ラムのブレーキ ド ラム内面に油脂類を付着させない。
取外し たブレーキチューブは栓を し てホコ リ等が入らないよ う にする。
(1) 取外し前の作業(1.1) 車両が動かないよ う固定し た後、 パーキングブレーキを解除し てから作業を行う 。(1.2) デ フ ロ ッ ク付はア ク スルシ ャ フ ト を取外す前に リ ダ ク シ ョ ン&デ フ ァ レ ン シ ャルの タ ペ ッ ト ス イ ッ チ と
シールリ ングを外す。(1.3) タペ ッ ト スイ ッ チ穴にダ ミ ーボル ト (M18×1.5:首下長さ 50mm) をシ リ ンダーが動かな く なるまで挿入する。
(2) 取外し : アク スルシャ フ ト(2.1) アク スルシャ フ ト , オイルシール, オイルシールリ テーナーを取外す。 < R050T >
(2.2) アク スルシャ フ ト < R10T, R390T >, リヤホイールカバー< R10D >, ガスケ ッ ト を取外す。 < R10T,R390T, R10D >
(3) 取外し : ロ ッ ク プレー ト
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解
1-14
(4) 取外し : ロ ッ クナ ッ ト
(4.1) を使用し てロ ッ クナ ッ ト を取外す。
(5) 取外し : ホイールハブ&ブレーキ ド ラム(5.1) ブレーキ ド ラムに段付き摩耗があ り ホイールハブ&ブレーキ ド ラムが外れない場合は次の要領で取外す。取
外し後, ブレーキ ド ラムを修正または交換する。
(5.2) 及び を使用し てホイールハブ & ブレーキ ド ラムを取外す。
ソケ ッ ト レンチ
< R050T >MH061597< R10T, R10D, R390T >MH061536
ホイールハブプ ラー
< R050T >MH061458< R10T, R10D, R390T >MH061433またはMH061458またはMH062145
アダプ ター
< R050T >MH061962< R10T, R10D, R390T >MH061103
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解
1-15
(5.3) アン カーブ ラケ ッ ト 裏のダス ト カバーを取外す。
(5.4) スプ リ ングチャ ンバー付はブレーキチャ ンバーのスプ リ ングブレーキエア供給口に 640kPa {6.5kgf/cm2} のエア圧をかけスプ リ ングブレーキを解放する。
(5.5) エキスパンダーのアジ ャ ス タ ーを マ イ ナス ド ラ イバー等で矢印方向に回 し, ブ レーキ ド ラム と ブ レーキシューのすきまを広げ取外す。
(5.6) アン カーブ ラケ ッ ト 裏のダス ト カバーを取付ける。
注 意
マイナス ド ラ イバーを差し込むと きはエキスパンダーのブーツを損傷させない。
(6) 取外し : イ ンナーベア リ ングアウターレース(6.1) イ ンナーベア リ ングアウターレースをホイールハブの切り欠き部 から, 均等にたたいて取外す。
(7) 取外し : アウターベア リ ングアウターレース(7.1) アウターベア リ ングアウターレースをホイールハブの切り欠き部 から, 均等にたたいて取外す。
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 2 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの取外し ・ 分解
1-16
(8) 取外し : ホイールハブ(8.1) ホイールハブをブレーキ ド ラムから取外す。
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 3 ブレーキラ イニングの点検
1-17
0. ブレーキ磨耗点検方法 その 3 ブレーキラ イニングの点検Product Name:Version/Release/Modification: 1ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
その 3 ブレーキラ イニングの点検
点 検 要 領
(1) ブレーキラ イニングの点検(1.1) ブレーキラ イニングに異常な摩耗, 損傷, は く 離がないか目視などによ り点検する。(1.2) ブレーキラ イニングの厚みを測定する。
φ370mm ド ラム
φ410mm ド ラム
(1.3) 側面段差まで摩耗し ている場合は, 1 軸単位でブレーキラ イニングを交換する。
基準値 15mm
限 度 5mm( 側面段差が摩耗限度 )
基準値 16mm
限 度 6mm( 側面段差が摩耗限度 )
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 4 ブレーキ ド ラムの点検
1-18
0. ブレーキ磨耗点検方法 その 4 ブレーキ ド ラムの点検Product Name:Version/Release/Modification: 1ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
その 4 ブレーキ ド ラムの点検
点 検 要 領
(1) ブレーキ ド ラムを取外し内面に異常な摩耗, き裂, 損傷がないか点検する。
(2) 異常がある場合は, ド ラムの内径と円筒度を測定し限度以上の場合は不良部品を交換する。
基準値内径
φ370mm ド ラム 370mm
φ410mm ド ラム 410mm
円筒度 0.05mm
限 度内径
φ370mm ド ラム372mm
(修正限度 371mm)
φ410mm ド ラム414mm
(修正限度 412mm)
円筒度 0.2mm
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-19
0. ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付けProduct Name:Version/Release/Modification: 1ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け< フ ロン ト >(1) 取付け : ハブボル ト
(1.1) ホイールハブをハブボル ト とナ ッ ト でブレーキ ド ラムに取付ける。
(1.2) ハブボル ト はナ ッ ト を締付け後, 図示のよ う に 4 個所を等分にカシ メ て回り止めする。
(2) 取付け : アウターベア リ ングアウターレース
(2.1) アウターベア リ ングアウターレースを を使用し て取付ける。
(3) 取付け : イ ンナーベア リ ングアウターレース
(3.1) を使用し てイ ンナーベア リ ングアウターレースを取付ける。
締付け ト ルク422±63N ・ m {43±6.4kgf ・ m} < FS >
295±45N ・ m {30±4.6kgf ・ m} < FS 以外>
アウターベア リ ングイ ンス ト ラー< FS > 03724-63000< FS 以外> 03723-23000
イ ンナーベア リ ングイ ンス ト ラー< FS > 03724-62000< FS 以外> 03723-22000
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-20
(4) 取付け : オイルシール(4.1) オイルシールのリ ッ プ部に を充てんする。
(4.2) を使用し てオイルシールを取付ける。
(5) ホイールハブ内側のグ リース充てん(5.1) 以下の要領 1 または 2 にてホイールハブ内側にグ リースを充てんする。
注 意
本充てん要領を実施し ないと, ホイールハブベア リ ング焼き付き等が発生する場合がある。 グ リースは, 計量カ ッ プ等を使用し て規定量充てんする。 充てん要領1のハブをナ ッ クルヘ取付け後(アウ ターベア リ ング付近) または充てん要領2のハブをナ ッ ク
ルに取付ける前 ( ナ ッ クルスピン ドル部 ) のグ リース充てんはどち らか一方を行う。
(6) 取付け : ホイールハブ内側のグ リース充てん<要領 1 >(6.1) ハブ胴部にアウ ター及びイ ンナーベア リ ングのアウターレースを覆う よ う に を充てん (1 輪につき 500g
< FS >, 570g < FS 以外>) し, アウター及びイ ンナーベア リ ングに が確実に達するよ う にする。
三菱ホイールベア リ ンググ リース
ABS オイルシールイ ンス ト ラー< FS > MH062738< FS 以外> MH062666
三菱ホイールベア リ ンググ リース
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-21
(6.2) ハブをナ ッ クルへ取付け後,アウターベア リ ングイ ンナーレース取付け前にポンプ ノ ズルをハブ内に挿入してアウターベア リ ング付近に を充てん (1 輪につき 165 g < FS >, 90 g < FS 以外>) する。
(7) 取付け : ホイールハブ内側のグ リース充てん<要領 2 >(7.1) ハブ胴部にアウ ター及びイ ンナーベア リ ングのアウターレースを覆う よ う に を充てん (1 輪につき 500g
< FS >, 570g < FS 以外>) し, イ ンナーベア リ ングに が確実に達するよ う にする。
(7.2) ハブをナ ッ クルに取付ける前に, ナ ッ クルスピン ドル部に を塗布 (1 輪につき 165 g < FS >, 90 g <FS 以外>) する。
(8) 取付け : アウターベア リ ングイ ンナーレースのグ リース充てん(8.1) アウターベア リ ングイ ンナーレースのコ ロ間にグ リースポンプ ノ ズルを差し込み, を十分充てんする。
三菱ホイールベア リ ンググ リース
三菱ホイールベア リ ンググ リース
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-22
(9) 取付け : ホイーハブ & ブレーキ ド ラム(9.1) ホイーハブ & ブレーキ ド ラムをナ ッ クルに取付ける際, ABS ローター及びオイルシールを損傷させない。
(10)調整 : ホイールハブベア リ ングの起動 ト ルク
注 意
本調整要領を実施し ないと, ホイールハブベア リ ング焼き付き等が発生する場合がある。
(10.1)ロ ッ クナ ッ ト を仮締めし, ブレーキ ド ラムと ブレーキシューに引きずりがないこ と を確認する。
(10.2)引きずりがある場合は, エキスパンダーのアジャ ス ターで調整する。 (35-460 参照)(10.3)ホイールハブ & ブレーキ ド ラムを回転させながら ロ ッ クナ ッ ト を徐々に締付けてい く 。 締付けは, ホイー
ルハブ & ブレーキ ド ラムが 3 回転以上し た時点で規定 ト ルクに到達するよ う に行う。
注 意
ロ ッ クナ ッ ト は,ホイールハブ & ブレーキ ド ラムを回転させずに締付けた り,3 回転未満で規定 ト ルク まで締付けた り し ない。 これら を怠る と, アウ ター及びイ ンナーベア リ ングの取付け状態が不良と な り回転不良, 焼き付きなどの原因になる。
(10.4)アウターベア リ ングイ ンナーレースをロ ッ クナ ッ ト 側に寄せるため, 次の作業を行う 。
(10.5)ロ ッ クナ ッ ト を緩め, アウ ターベア リ ングイ ンナーレース と ロ ッ クナ ッ ト 間にすきまを作る。(10.6)アク スルハウジングの端面に角材を当て,ホイールハブ & ブレーキ ド ラムを回転させながら 2~3回たた く 。(10.7)★再びロ ッ クナ ッ ト を締付け後, 下記のとお りねじ戻す。
ねじ戻し角度 :30°(1/12 回転 ) < FS >
締付け ト ルク200N ・ m {20kgf ・ m}
( ねじ戻し角度 : 30°(1/12 回転 ) < FS >, 22.5°(1/16 回転 ) < FS 以外> )
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-23
22.5°(1/16 回転 ) < FS 以外>
(10.8)ロ ッ ク プレー ト を組み込みロ ッ クナ ッ ト と ロ ッ ク プレー ト のボル ト 取付け穴が全数合 う こ と を確認し, 取付けボル ト を締付ける。
(10.9)ロ ッ クナ ッ ト と ロ ッ ク プレー ト の取付け穴が合わない場合は下表の要領で合わせる。
(10.10)再度アウターベア リ ングイ ンナーレースをロ ッ クナ ッ ト 側に寄せるため, 次の作業を行う。
(10.11)ナ ッ クルスピン ド ルの端面に角材を当て,ホイールハブ&ブレーキ ド ラムを回転させながら2~3回たた く 。(10.12)軸方向にガ タがないこ と を確認する。
(11)点 検 : 接線力の測定(11.1)ロ ッ クナ ッ ト 取付け後, ばねばかり を使用し てハブボル ト での接線力を測定する。
締付け ト ルク 200N ・ m {20kgf ・ m}
締付け ト ルク 9±2N ・ m {0.9±0.2kgf ・ m}
ロ ッ クナ ッ ト の穴の位置 ロ ッ ク プレー ト の穴の合わせ方
A の範囲 ロ ッ クナ ッ ト を緩める方向に回し て合わせる。
B の範囲ロ ッ ク プレー ト を裏返し て取付け直し, さ らにロ ッ クナ ッ ト を緩める方向に回し て合わせる。
C-C 線上ロ ッ ク プレー ト を裏返し て取付け直す。( 穴の位置から D′ から Dと なる )
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-24
(11.2)接線力が基準値であれば起動 ト ルクは基準値と なる。
(11.3)測定値が基準値を外れる場合は, ロ ッ クナ ッ ト の調整が不十分な可能性があるため, ★印の項目から作業をやり直す。
(11.4)この結果, 異常がある場合はアウ ター及びイ ンナーベア リ ングを交換する。
(12)取付け : ホイールハブ外側のグ リース充てん
注 意
本充てん要領を実施し ないと, ホイールハブベア リ ング焼付き等が発生する場合がある。 グ リースは, 計量カ ッ プ等を使用し て規定量充てんする。
(12.1)アウターベア リ ング外側に壁ができるよ う にグ リースポンプ ノ ズルでロ ッ ク プレー ト まで を充てん (1輪につき 150±10g) する。
注 意
ホイールハブ カバーにグ リ ースを盛る方法にて行 う と, アウ ターベア リ ングにグ リ ースが届かず, ベアリ ングの潤滑不良と なるため行わない。
(13)取付け : ホイールハブ カバー(13.1)ホイールハブ カバーの取付け面にグ リ ースが付着し ないよ う に し て, ホイールカバーとパッ キン をボル ト
で取付ける。
基準値2.5 ~ 5.5N ・ m {0.25 ~ 0.55kgf ・ m}
(接線力 : 19 ~ 40N {1.9 ~ 4.0kgf} < 8 本ス タ ッ ド >,15 ~ 32N {1.5 ~ 3.3kgf} < 10 本ス タ ッ ド>)
三菱ホイールベア リ ンググ リース
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-25
注 意
ホイールハブ との取付け面にグ リースが付着する と, 水浸入及びグ リース漏れの原因と なる。
< リヤ >(1) 取付け : ハブボル ト
(1.1) ホイールハブをハブボル ト とナ ッ ト でブレーキ ド ラムに取付ける。
(1.2) ハブボル ト はナ ッ ト を締付け後, 図示のよ う に 4 個所を等分にカシ メ て回り止めする。
(2) 取付け : アウターベア リ ングアウターレース
(2.1) を使用し てアウターベア リ ングアウターレースを取付ける。
締付け ト ルク 30±4N ・ m {3.06±0.45kgf ・ m}
締付け ト ルク422±63N ・ m {43±6.4kgf ・ m} < R050T >
295±45N ・ m {30±4.6kgf ・ m}< R10T, R390T, R10D >
ホ イ ールハ ブ ア ウ タ ーベ ア リ ン グ イ ン ス トラー
< R050T >MH061012< R10T, R10D >03723-20000< R390T >03724-26000
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-26
(3) 取付け : イ ンナーベア リ ングアウターレース
(3.1) を使用し てイ ンナーベア リ ングアウターレースを取付ける。
(4) 取付け : オイルシール(4.1) オイルシールのリ ッ プ部に を充てんする。
(4.2) ホイールハブ & ブレーキ ド ラムを取外し て整備し た場合,ローターが圧入されている状態でオイルシールを
圧入する と きは を用いて行う 。
ホ イ ールハ ブ イ ン ナーベ ア リ ン グ イ ン ス トラー
< R050T >MH061010< R10T, R10D >03723-21000< R390T >03724-25000
三菱ホイールベア リ ンググ リース
オイルシールイ ンス ト ラー
< R050T >MH062690< R10T, R10D, R390T >MH062057
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-27
(4.3) オイルシールはリ ッ プ部に を塗布し, ホイールハブ&ブレーキ ド ラムに取付ける。
(5) 取付け : ホイールハブ内側にグ リース充てん(5.1) ホイールハブの内側に を充てんする。
注 意
本充てん要領を実施し ないと, ホイールハブベア リ ング焼き付き等が発生する場合がある。 グ リース量については, 計量カ ッ プ等を使用し て規定量充てんする。
(5.2) 図のよ う にハブ胴部へアウ ターベア リ ング と イ ンナーベア リ ングのアウ タ ーレースを覆 う よ う に を充てん (1 輪につき 280g<R050T>, 1100 g <8 ス タ ッ ド (R10T, R390T, R10D) >, 2000 g <10 ス タ ッ ド (R10T,R390T, R10D) >) し, アウターベア リ ング と イ ンナーベア リ ングに が確実に達するよ う にする。
(6) 取付け : ホイールハブ & ブレーキ ド ラム< R10T, R390T >(6.1) をボル ト を 2 個使用し てホイールハブ & ブレーキ ド ラムに取付ける。
三菱ホイールベア リ ンググ リース
三菱ホイールベア リ ンググ リース
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-28
注 意
ホイールハブ & ブレーキ ド ラムをアク スルハウジングに取付ける際,ローター及びオイルシールを損傷させない。
(6.2) がア クスルハウジング端面に当たるまで, ホイールハブ & ブレーキ ド ラムを挿入する。
(6.3) を取外す。(6.4) を用いないでホイールハブ & ブレーキ ド ラムを取付ける と きは,ガ タつかせず図示のよ う にブレーキラ
イニングがブレーキ ド ラム端面から約 20mm ぐ らい出る所で一旦止めてお く 。(6.5) アウ ターベア リ ングイ ンナーレースのコ ロ間にグ リースポンプ ノ ズルを差し込み, を十分充てんし ア ク
スルハウジングに取付ける。
(6.6) ロ ッ クワ ッ シ ャー及びロ ッ クナ ッ ト を取付け,ABS ローターが車輪速センサーに当たるまでロ ッ クナ ッ ト をゆっ く り締付ける。
(6.7) ホイールハブ & ブレーキ ド ラム取付け後, ブレーキシューク リ アラ ンスを調整する。 (35-225 参照 )
(7) 取付け : ホイールハブ & ブレーキ ド ラム< R050T >
ABS ハブス ト ッパー< R10T, R390T >MH062058
三菱ホイールベア リ ンググ リース
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-29
(7.1) ホイールハブ & ブレーキ ド ラムは,ガ タつかせず図示のよ う にブレーキラ イニングがブレーキ ド ラム端面から約 20mm ぐ らい出る所で一旦止めてお く 。
注 意
ホイールハブ & ブレーキ ド ラムをアク スルハウジングに取付ける際,ローター及びオイルシールを損傷させない。
(7.2) アウ ターベア リ ングイ ンナーレースのコ ロ間にグ リースポンプ ノ ズルを差し込み, を十分充てんし ア クスルハウジングに取付ける。
(7.3) ロ ッ クワ ッ シ ャー及びロ ッ クナ ッ ト を取付け,ABS ローターが車輪速センサーに当たるまでロ ッ クナ ッ ト をゆっ く り締付ける。
(7.4) ホイールハブ & ブレーキ ド ラム取付け後, ブレーキシューク リ アラ ンスを調整する。
(8) 調整 : ホイールハブベア リ ングの起動 ト ルク(8.1) ロ ッ クワ ッ シ ャーと ロ ッ クナ ッ ト を取付ける。
(8.2) ホイールハブ & ブレーキ ド ラムを 3回以上回転させてアウターベア リ ング及びイ ンナーベア リ ングをな じ ませる。
(8.3) を使用し てロ ッ クナ ッ ト を締付ける。
三菱ホイールベア リ ンググ リース
ソケ ッ ト レンチ
< R050T >MH061597< R10T, R10D, R390T >MH061536
締付け ト ルク255N ・ m{26kgf ・ m} < R050T >
300N ・ m{30kgf ・ m} < R10T, R390T, R10D >
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-30
(8.4) ロ ッ クナ ッ ト と ロ ッ クワ ッ シャーの間にすきまができるまでロ ッ クナ ッ ト を緩める。(8.5) アウターベア リ ングイ ンナーレースをロ ッ クナ ッ ト 側に寄せるため, 次の作業を行う。
(8.6) ホイールハブ & ブレーキ ド ラムを回転させながら ア クスルチューブ端面を 2 ~ 3 回たた く 。
(8.7) 再び を使用し てロ ッ クナ ッ ト を締付け後, 22.5°(1/16 回転 ) ねじ戻す。
(8.8) ロ ッ ク プレー ト を組み込みロ ッ クナ ッ ト と ロ ッ ク プレー ト のボル ト 取付け穴が全数合う こ と を確認し,取付けボル ト を締付ける。
(8.9) ロ ッ クナ ッ ト と ロ ッ ク プレー ト の取付け穴が合わない場合は下表の要領で合わせる。
締付け ト ルク255N ・ m{26kgf ・ m} < R050T >
300N ・ m{30kgf ・ m} < R10T, R390T, R10D >
締付け ト ルク 9±2N ・ m {0.9±0.2kgf ・ m}
ロ ッ クナ ッ ト の穴の位置 ロ ッ ク プレー ト の穴の合わせ方
A の範囲 ロ ッ クナ ッ ト を緩め, 穴合わせをする
B の範囲 ロ ッ ク プレー ト を裏返しにし てロ ッ クナ ッ ト を緩め, 穴合わせをする
C-C 線上 ロ ッ ク プレー ト を裏返しにし て合わせる (穴の位置がD’から D と なる )
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-31
(8.10)再度アウターベア リ ングイ ンナーレースをロ ッ クナ ッ ト 側に寄せるため, 次の作業を行う。
(8.11)ホイールハブ&ブレーキ ド ラムを回転させながら ア クスルチューブ端面を 2 ~ 3 回たた く 。
(9) 点検 : 接線力の測定(9.1) 調整後, ハブボル ト にばねばかり を取付けて接線力を測定する。
(9.2) 接線力が基準値であれば, 起動 ト ルクは基準値と なる。(9.3) 接線力が基準値にならない場合は再度起動 ト ルクの調整を行う。(9.4) 測定値が基準値を外れる場合は (15.7) の項目から作業をやり直す(9.5) この結果異常がある場合は, アウターベア リ ング及びイ ンナーベア リ ングを交換する。
注 意
起動 ト ルクはオイルシールを取付けた状態で測定する。 ブレーキラ イニング と ブレーキ ド ラムに引きずりがないこ と を確認し測定する。
(10)取付け : オイルシールリ テーナー< R050T >(10.1)オイルシールリ テーナーをアク スルチューブの端面まで取付ける。
基準値
3.9 ~ 6.9N ・ m {0.40 ~ 0.70kgf ・ m}(接線力 : 27 ~ 48N {2.8 ~ 4.9kgf})
< R050T >2.5 ~ 5.5N ・ m {0.25 ~ 0.55kgf ・ m}
(接線力 : 18 ~ 38N {1.8 ~ 3.9kgf} < 8 本ス タ ッ ド >,15 ~ 32N {1.5 ~ 3.3kgf} < 10 本ス タ ッ ド>)
< R10T, R390T, R10D >
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 5 ホイールハブ & ブレーキ ド ラムの組み立て ・ 取付け
1-32
(11)取付け : オイルシール< R050T >(11.1)オイルシールをホイールハブの端面まで均等に取付ける。
(12)取付け : アク スルシャ フ ト (R10D はリヤホイールカバー )(12.1)アク スルシ ャ フ ト (R10D はリヤホイールカバー ) を取付け, ボル ト を締付ける。
締付け ト ルク108N ・ m{11.0kgf ・ m} < R050T >
272N ・ m{27.7kgf ・ m} < R10T, R390T >87N ・ m{8.9kgf ・ m} < R10D >
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 6 ブレーキシューク リ アラ ンスの調整
1-33
0. ブレーキ磨耗点検方法 その 6 ブレーキシ ューク リ アラ ンスの調整Product Name:Version/Release/Modification: 1ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
その 6 ブレーキシューク リ アラ ンスの調整(1) ブレーキシューク リ アラ ンスの点検
(1.1) ブレーキペダルを 2 ~ 3 回踏み込みブレーキシューをな じ ませ適切な点検状態にする。(1.2) ダス ト カバーのチ ェ ッ クホールプ ラグを取外し,点検穴から シ ッ クネスゲージを差し込み, ブレーキシュー
ク リ ア ラ ンスを測定する。 やや抵抗を感じ ながら抜き差し でき る状態がブ レーキシ ューク リ ア ラ ンスである。
(1.3) 測定値が基準値を外れる場合は調整する。
(2) ブレーキシューク リ アラ ンスの左右の差の点検(2.1) ブレーキシューク リ アラ ンスの左右の差が基準値以内である こ と を確認する。
(2.2) 測定値が基準値を外れる場合は調整する。
(3) ブレーキシューク リ アラ ンスの調整(3.1) 調整する車輪をジャ ッキア ッ プ し, ホイールハブベア リ ングにガ タがないこ と を確認する。
(3.2) 1 輪 2 個所の点検穴から 0.3 ~ 0.8mm のシ ッ クネスゲージを差し込み, やや抵抗を感じ ながら抜き差し できる程度までエキスパンダーのアジ ャス ト スク リ ューを回す。 このと き, 左右の差は基準値以内とする。
(3.3) 再度点検を行い異常がある場合はエキスパンダーを分解し点検する。(3.4) 調整終了後, 必ずチ ェ ッ クホールプ ラグを取付ける。
注 意
マイナス ド ラ イバーを差し込むと きはエキスパンダーのブーツを損傷させない。 ブレーキシューク リ アラ ンスが基準値内であるか確認する。基準値よ り小さいと ブレーキの引きずり,大
きいと制動力の低下と なる。
基準値 0.3 ~ 0.8mm
基準値 0 ~ 0.3mm
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 7 タ イヤ&ホイールの取付け
1-34
0. ブレーキ磨耗点検方法 その 7 タ イヤ&ホイールの取付けProduct Name:Version/Release/Modification: 1ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
その 7 ホイール & タ イヤの取付け
取 付 け 要 領
警 告
JIS 方式の 8 本ボル ト デ ィ スクホイールは絶対に使用し ない。 JIS 方式のデ ィ スクホイールと ホイールナ ッ ト では十分な締付 ト ルクが得られず,脱輪 ( タ イヤの脱落 ) の
原因にな り, 脱輪は路上故障や他の交通の妨げと なるばかり でな く , 場合によ っ ては重大な事故につながるおそれがある。
注 意
本車両のデ ィ スクホイールは,新・ISO 方式のため新・ISO 方式の 8 本のボル ト デ ィ スクホイールまたは,10 本のボル ト デ ィ スクホイールを使用する。 JIS 方式のホイールナ ッ ト 及びデ ィ スクホイールは絶対に使用し ない。
デ ィ ス ク ホイールをスチールホイールまたはアル ミ ホイールに交換する と きは, 必ずホイールに合っ たハブボル ト を使用する。 不適切なハブボル ト を使用する と締付け力が不十分と な り, 脱輪を起こすおそれがある。
ホイールナ ッ ト は, 左右輪と も右ねじ ( ボル ト に R マークの表示 )。 二硫化モ リ ブデン入り グ リ ースは, 使用する と過大な締付け ト ルクにな り ホイールボル ト の折損やデ ィ
スクホイールのナ ッ ト 座面が変形し, 脱輪を起こすおそれがあるので絶対に使用し ない。 ハブボル ト の損傷やホイールナ ッ ト の緩みの原因と なるので, ホイールナ ッ ト は必ず純正品を規定 ト ル
ク で締付ける。 アル ミ ホイール装着車へ一時的にスチールホイールを装着する際は, ホイールから露出し たボル ト ねじ
部にシャ シーグ リースまたはホイールベア リ ンググ リースを塗布する。
(1) 取付け : ホイール&タ イヤ
注 意
誤っ て JIS方式の8本ボル ト デ ィ スクホイールを取付ける と ホイールボル ト がデ ィ スクホイールボル ト 穴の中心からずれるので, JIS 方式は絶対に使用し ない。
(1.1) 各部の緩み, 損傷を防止するため次の部位を清掃し, さび, ゴ ミ , 追加塗装, 異物等を取り除 く 。A : ハブボル ト のねじ部B : ハブのホイール取付け面C : ハブのホイールイ ンロー部D : デ ィ スクホイールのハブ取付け面E : デ ィ スクホイールのホイールナ ッ ト 取付け面F : デ ィ スクホイールの合わせ面G : ホイールナ ッ ト の平面部H : ホイールナ ッ ト のねじ部
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 7 タ イヤ&ホイールの取付け
1-35
(1.2) スチールホイールと アル ミ ホイールでは使用するハブボル ト の長さが異なるため,それぞれに合ったハブボル ト を使用する。A : ハブボル ト ねじ長さ
(1.3) ホイールナ ッ ト のワ ッ シャー回転具合を点検する。 スムーズに回転し ない場合は, ホイールナ ッ ト を交換する。
(1.4) 図示部に を塗布する。
部位 アル ミ ホイール用 スチールホイール用
A
フ ロン ト シングルタ イヤ約 42mm < FS >約 45mm < FS 以外>
約 34mm
リヤシングルタ イヤ 約 50mm -
ダブルタ イヤ 約 57mm 約 50mm
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキ磨耗点検方法 その 7 タ イヤ&ホイールの取付け
1-36
注 意
二硫化モ リ ブデン入り グ リースは, 使用する と過大な締付け ト ルク と なるので絶対に使用し ない。 ホイールナ ッ ト の座面にグ リ ースまたはエンジンオイルを塗布する と過大な締付 ト ルク と なるので絶対
に塗布し ない。
(1.5) タ イヤを取付け, ホイールナ ッ ト を締付ける。
三菱シャ シーグ リース, 三菱ホイールベア リ ンググ リースまたはふそ う エンジンオイル
締付け ト ルク 550 ~ 600N ・ m {55 ~ 60kgf ・ m}
ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
ブレーキシステムに関するデータ
1-37
0. ブレーキシステムに関するデー タProduct Name:Version/Release/Modification: 1ブレーキ摩耗点検方法およびブレーキシステムに関するデータ
6. ブレーキシステムに関するデータ空気圧特性データ
基準制動力計算式F = 2 × C × (P - 40) / R
表 1 ; 係数 C (Nm/kPa)
表 2 ; タ イヤ動荷重半径 R (m)
コ ンプレ ッサー / アンローダーバルブ最大カ ッ ト アウ ト 圧 1330 kPa
最小カ ッ ト イ ン圧 1070 kPa
プロテ ク シ ョ ンバルブ静的閉弁圧
主ブレーキ ≧ 650 kPa
駐車ブレーキ ≧ 450 kPa
補機 ≧ 450 kPa
計算用主ブレーキ最小設計エア圧 1000 kPa
記号 定義 単位 備考
F 1 軸あた りの基準制動力 N -
C 係数 Nm/kPa 表 1 参照
P エア圧 kPa -
R タ イヤ動荷重半径 m 表 2 参照
車両型式 FU70-Y FU74-Y, FV-X/Y FU-Z, FV-Z FY FS FP-R FV-R
前軸又は前前軸 18.63 18.63 22.02 22.02 16.00 22.02 22.02
前後軸 --
- - - 16.00 - -
後軸又は後前軸 22.02 22.02 22.02 16.00 16.00 22.02 22.02
後後軸 18.63 22.02 22.02 16.00 16.00 - 22.02
タ イヤサイズ 前軸、 前前軸、 前後軸 後軸、 後前軸、 後後軸
245/70R19.5 0.406 0.407
265/70R19.5 0.420 0.421
275/70R22.5 0.464 0.465
275/80R22.5 0.490 0.491
295/70R22.5 0.478 0.479
295/80R22.5 0.504 0.505
315/80R22.5 0.519 0.520
455/55R22.5 0.517 0.518
11R22.5 0.507 0.508
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