研究概要 - ane.cmc.osaka-u.ac.jp · アーキテクチャ:世界初のworkload allocation...

Post on 27-May-2020

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研究概要

次世代クラウドとAI省エネルギー化を実現するクラウドアーキテクチャ:世界初のWorkloadAllocation Optimizer(WAO)の研究

[環境大臣賞]

モバイルトラヒックに応じたマルチアクセスエッジ(5G基地局)連携によるマイクロサービス技術:

Osmotic Computingの研究

[複数企業との大規模プロジェクト]強化学習を用いた異常検出型のネットワーク侵入検知技術の研究

[セキュリティベンダとの共同研究]

AIを用いたスポーツにおけるフォーメーション解析とボーズエスティメーション

とAI指導技術の研究[アメフトチームとの共同研究]

松岡研のコアコンピタンス

MEC

エッジ

クラウド

深層学習をはじめとするAI技術、数学的解析、コンピュータシミュレーション、リアルな大規模分散クラウド環境など、

様々なアプローチによって、「次世代クラウド技術」および「次世代ネットワークアーキテクチャ」に関する研究を、

省庁, 企業, 他大学・学部などとの積極的な連携によって進めています。

リアルなデータセンタで実証中

リアルな分散エッジシステムで実証中

阪大ODINSで実証中

深層学習を用いたDNAシーケンサー(病理判定)技術の研究

[医学部・微生物研との共同研究]

インフルエンザウィルス検知

Copyright © 2020 阪大CMC・松岡研 All Rights Reserved.

機械学習を用いたクラウドの最適制御:WAO

これまでのロードバランサに代わって、消費電力が最小になるようにWorkloadを最適配置する世界初のWorkload

Allocation Optimizer (WAO)を研究しています。

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リアルなエッジコンピューティングシステム内外での、世界初のWAOシステムを構築

WAOによる消費電力削減

ダイナミックなWorkloadに対するWAOによる消費電力削減

大阪地区に構築したリアルなエッジコンピューティングシステム

(2か所で700台のサーバーを実装)

エッジ・クラウドの稼働配置:浸透圧コンピュ―ティング

濃度の高い水溶液へ溶媒が流れ込んでいく浸透圧プロセス(Osmosis) を、 workload の最適配置に応用した

Osmotic Computingの研究を行っています。

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(IEEE International Conference on Fog and Edge Computing (ICFEC) 2018より引用)

浸透圧における半透膜を、各クラウド・エッジ間に設置

消費電力、応答時間の観点より最適な計算資源にworkload を割り振っていく

タスクによって消費電力、応答時間の優先度を変化

消費電力最優先時は最大 11.36% の削減を達成応答時間最優先時はロードバランサと同等の性能

消費電力

応答時間

最適サービス配置の結果交通シミュレーションアプローチの概要

モバイル端末の移動ベクトルに応じたサービスの動的最適配置の研究

5Gでは多数の基地局およびMEC(Multi-access Edge Computing)サーバが分散配置されます.低遅延を実現するためには,モバイル端末に近いMECサーバでサービスを稼働する必要があります.本研究では,低遅延性を保持したまま,最大の省エネが実現できるマイクロサービスを配信するMECを選択するアルゴリズムを開発しています.

1.自動車の道路上での位置とベクトルをもとに扇型のMEC探索範囲を導出し,サービスを稼働するMECの候補を特定2.サーバの消費電力モデルを使用して候補のMECから消費電力が最小になるMECを選択する

以上の処理を一定時間ごとに行うことで常に最適なMECでサービスを稼働させる

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Number of cars

Random

WAO

Rate

最適配置時はランダム配置に比べ消費電力を最大11.6%削減

交通系シュミレータSUMOを使用して南森町付近の交通網および車両の動きを再現

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強化学習を用いたネットワーク侵入検知

アンサンブル学習や深層強化学習を用いた異常検出技術によって、これまでのFirewallで行われているSignature判

定(パターンマッチング)技術に比べて、亜種や新規の侵入に対しても、高精度で分類・検知が可能になりました。

大阪大学に設置した侵入検知システムの構成

開発した深層強化学習型侵入検知システムの機能ブロック構成

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分類検知精度独自の深層強化学習により98%を超える検知精度を実現しました。深層強化学習により、さらに検知精度の向上が期待できます。

DDoS検知にも適用予定です。

Signature型(パターンマッチング)から異常検出型へ

Signature型

検出率高いが、新種への対応は後手に

膨大なDBが必要→本質的にグローバルベンダー依存

異常検出型

検出率は低いが、新種・亜種の検出可能

深層学習ベースの強化学習に期待

本研究

AIコーチ

AI(CV, 深層学習,,,,)を活用したプレーヤのフォームやチームフォーメーションの解析により、a. 最大の攻守成功確率が得られるフォーメーションの提示、および、b. コーチの頭の中にある理想的なフォーム(暗黙知)を“見える化”することによるAIコーチングする技術の研究を、アメフト高校チャンピオンチームと連携して進めています。

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a. AIコーチ(AICO):深層学習を用いたアメリカンフットボールの戦略解析と新戦略(フォーメーション)の提言機能

b. ポーズ解析コーチ(PACO):タックル/ブロック、パス、キックのフォーム解析とアドバイスの提言機能

深層学習によるDNA解析

微生物研究所,医学部との連携により、深層学習(Deep Learning: DL)を用いてDNA解析を進めています。

インフルエンザや腸内細菌を、従来技術に比べて高精度・高速に分類・検知することが可能になりました。

深層学習による発病の高速判定と予測

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安価なDNA解析デバイスから得られる生データ(DNAシークエンス解析前の波形)を用いて、深層学習により、これまで300倍を超える速度で3Nの精度で確定する事が可能になりました。

データセンターの抜本的な省エネ: 「液浸冷却技術」近年エッジコンピューティングをはじめとするデータセンタ (DC) の消費電力の増大が社会的問題になっています。

従来の空調を利用した冷却手法に比べて、冷却効率の劇的な向上が可能な、世界初の泡支援・液浸冷却技術の

実証を進めています。

リアルなデータセンター(此花DC)で、360台のサーバー(12ラック)を接続するリーフスパインスイッチ(40GE)を液浸技術で冷却しています

Power Usage Effectiveness(PUE)=1.02

従来の~25倍の冷却効率

CPU

Air

冷媒

Memory

泡支援自然対流

世界初の泡支援液浸技術の実証

PUE: 全電力に対するICT機器の電力の割合.

1.02とは、冷却等に要する電力が全電力の2%である事

泡流速に対する冷却効率の変化

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YouTubeやニコニコ動画のような、膨大な映像の配信サービスにおいて、途切れの無い配信を

低コストに実現!

これまで、一種類のストレージに全ての映像ファイルを保存していた。

問題 :途切れの無い配信のためには、高速に転送できる大容量のストレージが必要金銭的コストがかかる。設置場所も必要

解決策:クラウドストレージを活用

階層化(Hot: 高速高価、Cold: 低速低価)し、配信が間に合う部分はColdに保存。

分散保存し、通信負荷を分散

分散階層化によりストレージの特徴(消費電力、転送速度、単価)が多様かつ変化し、適切な容量を算出する点が難しい。

次世代クラウドとAIの利用

管理サーバ

利用者端末

クラウドストレージ

誤差

精度

エポック数クラウドストレージ(Hot/Cold)

Hot Cold

CDN層(Contents Delivery Network)

インターネット層

映像配信部(HTTP等) データベース

制御部Hot/Cold分類部

映像配信システムの構成図

管理サーバは、インターネット層を介して利用者端末に映像を配信しつつ、CDN層を介してクラウドストレージから高速転送。

利用者端末

管理サーバの構成図

Hot/Cold分類部が、HotまたはColdに保存する映像セグメントを決定。決定に基づいて制御部がクラウドストレージに映像保存。

AIによる視聴予測精度と誤差

視聴されやすい映像をHotに分類すべく、次の日に視聴されるかをAIを用いて予測した結果

分散階層化ストレージシステムを用いた映像配信

これまで、映像操作が要求されてから映像データを配信していた。

問題 :再生が再開されるまでの中断時間が長い。例)Netflixで映画を早送りして見どころを探すのに時間がかかる。

予期せず映像操作が行われるため、従来の前方キャッシュでは非効果的解決策:クラウドエッジ連携を活用(5Gにもマッチ)

クラウド配信サーバから、低遅延のMEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)端末に映像データを転送 転送に伴う処理負荷、通信負荷を削減

AIの利用により、効果的なMECデータ配置、MEC間伝送を明らかにする。

クラウドエッジ連携アーキテクチャ

MEC端末は再生端末にネットワーク的に近いため、低遅延に映像データを配信できる。

MEC間伝送の例

クラウド配信サーバからだけではなく、MEC間でも映像データを伝送することで負荷を削減できる。

映像配信実験の様子

これまでに、本研究に関連してMEC端末を活用した映像配信実験を実際に行った。

時刻[秒] 0 10 20 30 40 50 60 ・・・

クラウド計算機 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 ・・・

エッジ端末1(20秒毎) 〇 〇 〇 〇 ・・・

エッジ端末2(30秒毎) 〇 〇 〇 ・・・

エッジ端末3(60秒毎) 〇 〇 ・・・

Cloud

Edge1

20秒毎

Edge2

30秒毎

Edge3

60秒毎

合計通信負荷3+2+1=6 [回/分]

Cloud

Edge1

20秒毎

Edge2

30秒毎

Edge3

60秒毎

合計通信負荷3+1=4 [回/分]

13

従来技術 提案技術

1 1

通信負荷60/20=3 [回/分] 2 1

一部単位省略

クラウドエッジ連携ネットワーク

クラウドエッジ連携ネットワーク

クラウド配信サーバ

再生端末群

従来環境

インターネット

MEC端末3

MEC端末2

MEC端末1クラウド配信サーバ

再生端末群

クラウドエッジ連携環境

インターネット

MEC端末3

MEC端末2

MEC端末1

MEC端末の設置MEC直結アンテナ

MEC指向ビデオオンデマンドサービス

ビデオオンデマンドサービス(Netflix, Huluなど)で映像操作(次映像再生や早送り、巻き戻し、スキップ)

の際に発生する中断時間を短縮!

研究室生活 etc.

研究室概要

大阪大学 大学院情報科学研究科 情報ネットワーク学専攻

豊中キャンパス サイバーメディアセンタ 7階

学生

D3 : 1

M2 : 4

M1 : 2

研究生 : 1

松岡研の先生方

クラウドや AI 分野の第一線で活躍する著名な先生方

熱心に研究指導をしていただけます

教授:松岡 茂登 環境大臣賞受賞

ODINS (阪大ネットワーク) 運営部会長

有名企業と多数の共同研究

准教授:義久 智樹 IEEE や情報処理学会など多数の学会運営

IEEE BigData 他トップカンファレンス / ジャーナルに多数の論文採択

特任助教:Ying-Feng Hsu (徐英峰) IEEE Cloud 採択

一週間の流れ

研究進捗を報告するグループミーティング、自身の研究に関する論文を紹介する雑誌会、

その他、学生主体の輪講等が週 1 で行われています。

月 火 水 木 金

雑誌会 ミーティング

進捗の報告

方針の決定

研究を進める

資料作成

機械学習勉強

(輪講)

関連研究を調べて発表 参考書を輪講

年間スケジュール

配属後、大学院への進学を考えている学生は院試勉強に集中。

院試後は、卒研発表や修論発表に向けて研究を始めていく。

例年のスケジュールであり、本年度は新型コロナウイルス等の影響等で大きな変更が考えられます

フォト

研究室旅行や謝恩会などの年間行事

研究室内の様子を写真で紹介

FAQ

コアタイムはありますか ?

ありませんが、ミーティングや雑誌会は必ず参加してください。

研究環境はどのような感じですか ? デスクトップ PC が各自与えられます。

研究だけでなく授業等でも使えるノートPCも与えられます。

その他研究に必要なものであれば支給してもらえます。

主な就職先 NTT 研究所、 KDDI、 インフォコム(帝人)、 iret (KDDI)

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