完全自動絶縁物試験器 DTA100E

液体または気体絶縁物のブレークダウン完全自動測定用

1

取扱説明書のガイド

重要情報をすばやく発見するために対応するテキスト行に左記

のシンボルを付しています（ここに記述されていないシンボル

は自明のものです）。 関連項目に関する詳細かつ特殊情報を BAUR 社より入手できま

す。 重要情報です！ どんな場合でも、丁寧に読んでください！ 重要情報テキスト。 BAUR Pruf-und Messtechnik GmbH & Co.KG,

Sulz / Austria 全ての権利が留保されています。 この著作の一部または全部を無断でデータ処理システムに再

現、転送、格納すること、または他国語へ翻訳することはで

きません。 お客様への利益のため弊社は技術進歩による修正権を留保しま

す。 従って、図形、記述、納品内容は弊社を制約するものではあり

ません。 この取扱説明書には絶縁物試験器 DTA100E の正しい取扱い

と使用に関する必要な情報全てが納められています。

DTA100E をご使用になる前に、この取扱説明書を丁寧にお読

みください。ご質問は直接 BAUR 社か最寄の BAUR 代理店

へお寄せください。

著作権

前書き

2

シバタエンジニアリング株式会社 〒277-0034 柏市藤心四丁目 22-3 (Tel) 04-7172-8794 (Fax) 04-7176-4088 E-mall: tameshi@jcom.home.ne.jp

絶縁物試験器 DTA100E は現在の技術水準に基づき製作されて

おり、操作は安全です。個々の構成品と完成ユニットは弊社の

品質管理部門の基準に従い弊社の有資格者によって切れ目なく

検査されています。各ユニットは完全にテストされてから船積

みされます。

設置、スタート・アップ、操作、保守に携わる方はこの取扱説

明書を全て読みかつ理解されることが必要です。 DTA100E ユニットは認定された方以外は使用できないように

態勢を整えることがお客様の責任となります。 使用者は、 ―有資格者であり、適切な指示を受け、必要な経験を有するも

のであり、 ―関連基準、事故予防規則、および操作条件を知悉し、 ―必要操作を実行する能力を有し、可能な危険を察知し、 ―安全を脅かす条件を上位者に即時に連絡しなければならない。

絶縁物試験器 DTA100E は、テストする液体または気体絶縁物

にのみ使用してください。 サンプルは、以下の最低基準を満たす適切な試験槽を使用して、

DTA100E に挿入してください。 ＊ フラッシュ・ポイント≧110℃ ＊ tan δ ＜ 4.5 または比抵抗 p＞30MΩm

安全上の注意

3

その他の使用法は本試験器の目的とする使用法と抵触するもの

と看做されます。そのような使用によって生じる損害は弊社の

責任外とし、全て使用者が負うべきものといたします。 日本国の定める安全規則・事故予防規則も DTA100E ユニット

操作に常に適用されるものといたします。 不良材質、設計上の欠陥、または製作上の瑕疵に起因する欠陥

もしくは使用不能部品については、お客様の文書によるご請求

により、弊社の判断で修復もしくはお取替えをいたします。 12 ヶ月間の保障は納品を以って開始いたします。 取り替え請求に係る不良部品のコストは弊社が負担いたします

が、お客様―弊社間の輸送費ならびに梱包費、保険費用につい

てはお客様負担とさせていただきます。通常の磨耗、不適切な

取扱い、取扱説明書および安全規則に悖る使用等に起因する不

良については弊社の責任外といたします。また、お客様ご自身

が実行する修理およびお客様が第三者に委嘱される修理につい

ても弊社はその責を負いません。 本保障は、輸送中、蓄電池、ヒューズ、および取扱説明書に

従った再調整には適用されません。 また、BAUR 社の販売と納品に関する一般条項についてもご留

意ください。

保 障

4

目次

1.製品に関する情報 概観 設計と機能 テスト・サイクル コントロール・パネル メイン及びサブ・メニュの説明 DTA100E インターフェース テクニカル・データ RBM スイッチング・オフ

2.梱包と納品 輸送中の損傷

3.操作の設定 概観 言語の選択 ディスプレイ・コントラスト設定 日付設定 電極棒クリーニング

4.テスト設定 概観 出力番号入力 温度入力 プリンタ準備 電極棒間隔調整 絶縁液サンプリング テスト槽充填 DTA 試験実施

5.標準テストの実施 概観 標準テスト開始 テスト結果の表示 プリンタ出力

6.お客様仕様に基づく 概観 テスト・サイクル お客様仕様の定義

お客様仕様テスト・サイクルの開始 テスト結果の表示 プリンタ出力―お客様仕様のテストサイクル

7.シングル・テスト 概観

5

シングル・テスト開始 テスト結果の表示 プリンタ出力

8.保守 概観 メイン・ヒューズの取替え プリンタ・リボンの交換 プリンタ・ペーパー・ロールの交換

9.納品 納入品目、オプション、拡張品 テスト槽と電極棒の選択

10.インデックス STANDARD メニュ選択 機能キー ドイツ語選択

英語選択 フランス語選択 スペイン語選択 イタリア語選択 PRINTER 選択

6

1.製品に関する情報 絶縁物試験器 DTA100E に関する必要な全ての情報が本章に納めら

れています。追加情報についてはご請求により提供させていただきま

す。 本章には以下の項目が納められています。

項 目 ページ 設計と機能 7 テストサイクル 8 操作パネル 9 メインおよびサブメニュの説明 10 DTA 100E インターフェース 12 テクニカル・データ 13 RBM スイッチング・オフ 14

概観

7

番 号 説 明 ① 機械式ロック付き保護カバー ② 試験槽と電極棒 ③ 油皿 ④ 組込み式プリンタ － テストデータとテスト条件

自動リポート ⑤ 携帯ハンドル ⑥ メニュ表示とキー（制御パネル）

絶縁物試験器 DTA100E は液体および気体絶縁物の電気的ブレー

クダウン強度決定用の実験室ユニットです。 テストは、予め定められた基準または自由にプログラムできるテス

ト手順に基づき実行することができます。 －分かりやすいメニュガイド付きの背面発色ドット・マトリックス

画面 －様々な機能をもつキー（ソフト・キー） －スイッチ・オン後に自動テスト －パラメータ入力用と重要機能入力用の数値キーと機能キー －高電圧電子制御 損失係数 tanδと早退透磁率 er、そしてブレークダウン電圧の３項

目がテストすべき絶縁液体に関する最重要パラメータです。

DTA100E 外観図

表記

特徴

絶縁液体の品質 に関する判断指標

8

1. 保護カバーを開き、試験槽を取り外します。

試験槽は選択されたテスト基準に合致しなければなりません。 2. 選択されたテスト基準に対応する電極棒を試験槽に挿入し、電極棒

スペースを調整します。 3. IEC475 / VDE0370 part 3/2.80 および IEC156 / VDE0370 part 5

を考慮して絶縁液を試験槽に満たし、試験槽を DTA100E ユニット

に挿入します。 4. 保護カバーを閉じます。 5. DTA100E のスイッチをオンにします。 6. 希望するテスト基準を機能キーを介して選択します。

テストを開始する前に、表示中の現在の電極棒形態とスペースに注

意して下さい。 選択された基準

電極棒の形

電極棒スペース 警告サイン（フラッシュ）

13 個のプログラム済みテスト基準サイクルが利用可能です。 さらに、すべてのパラメータは顧客‐仕様のテスト・サイクルに従

い自由にプログラムできます。 7. テスト・サイクルを開始した後、測定データは組み込みプリンタで

自動的にリポートできます。 テスト後測定結果を評価で き ます（プリンタ出力）

テスト・サイクル

9

DTA100E ユニット操作に関する詳細については 4 章、テスト・セ

ットアップを参照してください。

制御パネル

DTA100E はユーザー・フレンドリーで分かりやすいメニュ・ガイダンスを提

供します。画面はドイツ語、英語、フランス語など様々な言語に設定可能です。

アクティヴにすべきメニュ機能はカーソル・バーでマークし、コントロール・

キーで素早く簡単に選択できます。

メニュ表示とキー： 選択されたメニュ

メニュ・ウインドウ

アクティヴ機能の表示

キー割り当て

メニュ用キー・エントリ

パラメータ入力用数値キー

STANDARD メニュへのダイレクト・キー LANGUAGES キーへのダイレクト・キー

PRINTER キーへのダイレクト・キー

入力取消し

入力確認

最適化されたメニュ・

ガイダンス

画面と操作要素

機能キーF１,F2,F3 で

重要メニュダイレク

ト・アクセス

10

サブメニュ内で必要計器に関し全設定を選択・調整できます。

コントラスト 画面の明暗度の設定（LCD） 言語 メニュ・ガイドの言語選択 プリンタ 組み込みプリンタのオン・オフ RS232 情報 RS232 インターフェース環境設定に関する情報： －サービス・モード －カリブレーション・モード －遠隔操作（BAUR PC ソフトによる） 日時 現在の日時設定 STANDARD メニュ プログラム可能テスト基準 予めプログラム化されて 13 個のテスト基準が利用できます。 ASTM D1816/84 ASTM D877/87 BS EN60156 CEIEN60156 CSSR RVHP/85 IEC 156/1995-05 IRAM 2341/72 JIS C2101/78 PN 77/ED4408 SEVEN60156 UNE 21309/89 NF EN60156 VDE 0370 Teil5/96 お客様仕様のテストサイクル さらに、DEFINE TEST CYCLE サブメニュ内でお客様仕様の テストサイクル 5 個が自由にプログラム化できます： TEST CYCLE1 TEST CYCLE2 TEST CYCLE3 TEST CYCLE4 TEST CYCLE5

メイン・メニュとサブメニュ

計器設定メニュ

サブメニュ内でパラメータを

定義する サブメニュ内でパラメータを

定義する

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SINGLE TEST メニュ －調整可能電圧上昇率 （0.5-1-2-3-5 kv/s） －プリント・アウト番号を入力し、SINGLE TEST をスタートし

てください。 EXTRA メニュ ELECTRODE CLEAN 24 回のクリーニング・ブレークダウンの実行。 （新規の電極棒を最初に使用するとき） DTA TEST KT100 による高電圧テスト用のメニュ項目。 INFO ソフトのバージョン・ナンバー 最終較正日の表示。 （DTA100 ユニットの較正は年に一回行ってください） DTA100E インターフェース

Max 12 桁プリント出力

12

DTA100E Interfaces

Pos. Designation

１ RS232 Interface for Personal / 9pin D-Sub

２ Power supply

３ Fuses

４ Mains switch “On / Off”

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電源 100―240V、50／60Hz 電力消費 max.200 VA 画面表示 背面発光 160x80 ドット・マトリックス LCD 電圧表示、デジタル 0―100kV、±1kV レゾリューション 0.1kV 選択可能言語 ドイツ語、英語、フランス語、スペイン語、ご要望によりその他の言語 基準によるテスト・ 予めプログラム化された 13 個のテスト基準がご利用できます。 サイクル ASTM D1816/84 ASTM D877/87 BS EN60156 CEIEN60156 CSSR RVHP/85 IEC 156/1995-05 IRAM 2341/72 JIS C2101/78 PN 77/ED4408 SEVEN60156 UNE 21309/89 NF EN60156 VDE 0370 Teil5/96 自由にプログラムでき るテスト・サイクル 5 個 テスト電圧、テスト 絶縁 0…100kVrms シンメトリック 電圧上昇率 0.5-1-2-3-5kV/s スイッチ・オフ電流 4mA ブレークダウン時ス イッチ・オフ時間 ≦1ms RBM Real Breakdown Monitoring（p＜30MΩm の比抵抗をもつ絶縁液） 相対湿度 ≦90％（結露しない） 最大周囲温度 作動時：0℃…＋45℃ 保存時：-20℃…＋55℃ 寸法（BxHxT） 450 x 460 x 500 mm 重量 37.6kg プリンタ マトリックス・プリンタ、24 文字、57mm/ 2 1/4”プレーン・ペーパー インターフェース 双方向 RS232、9 pin sub D オプション：ウインドウズ PC ソフト 設計製作基準 Low voltage directive 73/23/EEC EN 61010-1 EMC directive 89/336/EEC

テクニカル・データ

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VDE 0843 part 2,IEC 801-2 / VDE 0843 part 4,IEC 801-4 VDE 0875 part 11,EN 55 011 tanδ＜4.5 または比抵抗 p ＞ 30 MΩm の絶縁液体用 RBM スイッチング・オフ RBM RBM はブレークダウン時の測定手順に関して kV 表示の電子モニター

です。RBM は指定誤差範囲内における電圧上昇率の線形性をモニター

します。 RBM スイッチン RBM スイッチング・オフでテスト・サイクルは自動的に取消せま

グ・オフ時の表示 す。画面に以下の警告が表示されます。 CONT.キーで現在のメニュに復帰します。 RBM スイッチング －エア・ブレークダウン ・オフの諸原因 －絶縁液体があまりに低抵抗（水分による） －テストする絶縁液が以下の仕様に対応していない： tanδ ＜4.5 または比抵抗 p ＞ 30MΩｍの絶縁液体。 RBM の条件 較正された DTA ユニット。 DTA ユニット較正は年に一度行って下さい。

使用

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２．梱包と納品 ユニットは木製パレット上の堅牢なカートンボックスに納められて出荷

します。ユニットをすぐにご使用にならない場合、常時カートン内に入

れ乾燥した屋内に格納してください。 輸送中の損傷 損傷に関する苦情は、標準の損傷証明書を使用して、納品後 遅滞なく

弊社にお知らせください。 はっきり目に見える損傷については確認書を荷役会社から直ちに入手し

てください。これが済みましたら、損傷の程度と想定原因を記述してく

ださい。 開梱中に発見された損傷については、責任のある輸送会社に口頭で直ぐ

に連絡し、文書（記録納品）で損害評価を要求してください。同時に輸

送会社に責任を取らせてください。 弊社の“販売に関する一般条項と納品条項”もご参照ください。

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３．操作前準備 概観 この章には絶縁試験器DTA 100Eの正しい操作前準備作業に必要な全て

の情報が用意されています。 この章には以下の内容が含まれています

内 容 ページ 言語選択 17 表示コントラスト設定 17 現在の日付設定 18 現在の時間設定 18 電極棒のクリーニング 19

入力時、それぞれのメニュ内のプリセット値範囲に注意してください。

そうしませんと、次の表示が数秒間現れます：

17

言語選択 メニュ・ガイダンスは次の言語で実行されます：ドイツ語、英語、また

はフランス語。該当言語は工場で出荷前にセットされます。必要時にた

けリセットしてください。

アクション 手 順

1 ↑、↓キーを使用して LANGUAGE メニュを選択します。

ディスプレーが LANGUAGE メニュを示します。

2 ↑、↓キーを使用した後希望の言語を選択します。

3 ENTER キーで選択した言語の確認をします。

4 RETURN を押してメイン・メニュに戻ります。

選択した言語はスイッチを切っても保管され残ります。

F2 キーで LANGUAGE メニュへクイック・アクセスすることができます。

周囲の光条件によるが、ディスプレー明暗は無段階調整できる。 設定レンジ：20…80% / 標準位置 50％

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用し CONTRAST メニュを選択します

2 ENTER キーで確認をします。

CONTRAST メニュがディスプレーに表示されます

3 ↑、あるいは↓キーをおし続け、希望する明暗に調整します。

↑＝より明るい、↓＝より暗い

4 ENTER キーで設定明暗値を確認します。

5 RETURN を押してメイン・メニュに戻ります。

INSTRUMENT-SETTING

メニュ内で言語を選択

ディスプレー明暗設定

無段階明暗設定

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現在の日付の設定 省略形： YY..year MM…month DD…day

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用し,DATE メニュを選択します

2 ←、→キーを使用し YY/MM/DD へジャンプします

3 数値キー0…9 を使用して年（YY）、月（MM）、日（DD）

を順に入力します

4 ENTER キーで入力した日付の確認をします。

5 RETURN を押してメイン・メニュに戻ります。

現在の時間の設定 省略形： HH…hours MM…minutes

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用し,TIME メニュを選択します

2 ←、→キーを使用し HH/MM へジャンプします

3 数値キー0…9 を使用して時間（HH）、分（MM）、）を順に

入力します

4 ENTER キーで選択した言語の確認をします。

5 RETURN を押してメイン・メニュに戻ります。

現在の日付と時間 －出荷前工場設定 －各テスト・リポートに出力

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電極棒クリーニング ユニットの最初の立ち上げ時にだけ電極棒のクリーニングを行って下さ

い。 試験槽は空の状態でなければなりません

アクション 手順 1 ↑、↓キーを使用し CLEANING ELECTRODE メニ

ュを選択します 2 ENTER キーで確認をします。

3 START キーで電極棒クリーニングを開始します。 ブレークダウン電圧の表示なしに 24 回のクリーニング・ブレークダウ

ンが自動的に実行されます。

EXTRA メニュ内の

CLEANING ELECTRODE

を選択

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４．テスト設定 概観

この章にはテスト・サイクル開始前準備作業に必要な全ての情報が用意

されています。 この章には以下の内容が含まれています。

内 容 ページ 出力番号の入力 21 温度入力 21 プリンタ稼動 22 電極棒間隔調整 23 絶縁液体のサンプリング 24 試験槽充填 25 DTA 試験実行 26

21

プリンタ出力番号入力 －最大 12 桁出力番号の入力が可能です。 －入力した出力番号は各テスト・リポートに表示されます －テスト開始前に、リポート番号をチェックして、必要の場合、訂正し

てください、

アクション 手 順 1 ←、→キーを使用し位置番号を選択します 2 数値キー0…9 を使用して出力番号を順に入力しま

す。

3 ENTER キーで出力番号を確認します

温度入力 －サンプルの温度は 0℃から 100℃までの範囲で入力できます。 －入力した温度は各テスト・リポート上に表示されます。 －テスト開始前に、温度をチェックして必要の場合、訂正してください

アクション 手 順 1 ←、→キーを使用し位置番号を選択します 2 数値キー0…9 を使用して温度（0-100℃）を順に入

力します。 3 ENTER キーで温度を確認します

テスト・サイクル開始前に

出力番号を入力する

温度単位は標準による

：℃…摂氏

F….華氏

22

プリンタを稼動させる プリンタを稼動すると、テスト・サイクル期間中テスト・リポートが

自動的に出力されます。

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用し PRINTER メニュを選択します 2 ENTER キーで PRINTER メニュを確認します

3 ←、→キーを使用しプリンタの on/off を選択します ENTER キーで選択したメニュを確認します RETURN を押してメイン・メニュに戻ります。

プリンタ・メニュへのクイック・アクセス

テスト・リポートのプリント

INSTRUMENT SETTING

メニュ内でプリンタを設定

F3 キー

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電極棒間隔調整 予備条件 ユニットの電源を ON にしてください

アクション 手 順 1 遊標目盛りを 0 に設定します 2 ユニットが‘ピープ’音（電極が互いに接触する）を

出すまで、調整リングを時計方向に廻します。

3 ‘ピープ’がスイッチ・オフされる所まで調整リング

を時計方向にゆっくり、段階的に、廻します。 これで電極棒間隔はゼロに設定されます。

4 遊標目盛りをお望みの間隔に設定します。 1 回転（360）＝1mm

5 試験槽からカバーを取り外し、対応する設定ゲージを

使用して調整された電極棒間隔をチェックします。 6 カバーを試験槽に戻します

電極棒の形及び間隔は選択したテスト標準に従って調整する必要があり、

テスト・サイクル開始前に目的確認のため表示されます。

24

絶縁液体のサンプリング 絶縁物の電気的破壊強度をテストするため、そしてその評価の結果として、

水分同化のない注意深いサンプリングが決定的要素です。

僅かな量の不純物もまたサンプルの破壊電圧に強く影響を与えることがあ

ります。

－サンプリングは熟練者によってのみ行われること。

－使用済みのサンプル・コンテナや電気設備については製作者が供給する指

示事項と安全規則をきちんと守ること。

－サンプリング・ポートの不純物を除くこと（変圧器で）

－（電気）設備（変圧器）の標準運転期間中にサンプリングを行うことが望ましい。

－乾いた天気の時にサンプリングを実行することが望ましい。

環境汚染を避けること。

－絶縁液体の温度をできるだけ周囲温度に一致させること

－サンプリング装置を周囲温度を超えて加温することにより結露を避けること

－サンプリングに当たっては各タイプの絶縁液体に対し別々のサンプル・コ

ンテナを使用すること

－サンプリング装置は完全にクリーンかつドライでなければならない

（微量のダスト、ファイバ等の不純物も許されない）

－絶縁液体と接触しているサンプリング装置表面を裸手で触れないこと

－サンプルに取った絶縁液体は壁内部に沿って流し込むこと。気泡の混入を

避けること。

－サンプル・コンテナはサンプルに採る液体で満たす

－サンプル・コンテナはその容量の 90-95%まで満たす

－絶縁液体を汚染と湿気から保護すること

－サンプリング後サンプリング・ポートを閉じる

サンプルのタイプ（混合、単独あるいは平均）、温度、サンプル番号、等々サ

ンプルを表す全ての仕様を以ってサンプリング・レポートを作成する。各サ

ンプルにレポートの写しを同封する

出荷・保管の間、絶縁液体を光の影響から保護する。

暗所にサンプルを保管する。

絶縁液体のサンプリングに関する詳細情報については下記規格を参照してく

ださい：

IEC 475 / VDE0370 PART 3/2.80 and

IEC 156 / VDE0370 PART 5

正しい要求に応える

サンプリング前に

正しいサンプル・コンテナを

使用する

丁寧にサンプリングを行う

サンプリング・レポートを

作成する

サンプルを出荷・保管する

25

試験槽 －設置場所はドライで、ダストがないことが必要。 －絶縁液体のテストは納入状態で、乾燥化・ガス抜きを行わずに実施す

ること －試験槽の使用前に、テストすべき液体で（2-3 回）試験槽を洗浄する

こと －空の洗浄された試験槽と電極棒、並びに絶縁液体と接触しているサン

プリング装置表面を裸指で触れないこと

アクション 手 順 1 保護カバーを開く

2 試験セルを取り外す

試験セルは選択したテスト規格と一致するものとする

3 試験槽の蓋を外す

4 試験槽を試験媒体（絶縁液体）で満たす

－テストすべき絶縁液を試験槽にゆっくり、気泡を混

入させず満たす

－絶縁液体の不純物分布が均一になるように試験槽を

振る

－気泡の形成を避ける

－試験槽の容量＝0.4 LIT.

5 試験槽の蓋を元に戻す

6 試験槽を DTA ユニットに挿入する

7 保護カバーを閉じる

未使用のとき： 試験槽は絶縁液体で充填してクリーンで乾いた場所に保管し、ダストを

避ける（この措置は空の試験槽内で水分の形成を避ける為） 作業は丁寧に！ 絶縁液体の汚染を避けること！

充填前に

試験槽をゆっくり気泡を混入

させずに充填

充填後

テスト後

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DTA テストの実施 校正器 KA100 または HV テスターKT100 とのみ組み合わせて。

アクション 手 順 1 高電圧チェックのため校正器を DTAKA100 ユニット

に接続します 2 ←、→キーを使用し DTA TEST メニュを選択します 3 ENTER キーで DTA TEST メニュを確認します

4 DTA TEST を開始します 50kV の耐電圧で DTAkV 表示は KA100 の表示と比較されます（最大

偏差±1kV） KA100 のマニュアルを参照してください

EXTRA メニュ内

27

５．標準テストの実施 概観 この章には以下の内容が含まれます。

内 容 ページ 標準テストの開始 28 テスト結果の表示 29 プリンタ・レポート 30

28

標準テストの開始 テストサイクルは選択した規格に従い完全自動で実行されます。テス

ト･サイクルの持続期間は選択したテスト規格に依ります。テスト結果

は表示から、プリンタが稼動していればプリンタ・レポートから、読み

込みが可能です。

アクション 手順 1 ↑、↓キーを使用しご希望の規格を選択します 2 ENTER キーで確認します（例 156/1995-05）

表示電極棒の形と調節された電極棒間隔をチェックし

ます。

3 START キーでテスト・シーケンスを開始します

4 出力番号と温度を入力し ENTER キーで確認します 高電圧帯電中は赤色高電圧警告ランプが点灯します

5 必要時、STOP キーでテスト・シーケンスを中断します 6 RETURN キーでメインメニュに戻ります

TEST STANDARD メニュ

29

第 1 回のテスト・サイクルの結果が S/M＞10%の場合、 －追加テスト・サイクル(ブレークダウン 5 回)を実施する必要がある。 －ASTMD877 を適用時テスト槽を再度充填する必要がある。作業員は

サンプルの取替えを忘れぬように。 －S/M＝平均値に対する標準偏差の割合 テスト結果の表示 テスト・サイクル完了後、ディスプレーより試験データを読む。

キー 機 能 ↑、↓ さらなる試験結果の表示 START 選択した試験規格に則った試験サイクルの開始 MENU メインメニュへ復帰

30

プリンタ・リポート 条件 プリンタがオフに切り替えられている場合、 INSTRUMENT

SETTING メニュ内でこれを動作可能状態にする。

31

６．顧客仕様テスト・サイクル 概観 この章には自由にプログラムされた（顧客仕様の）テスト・サイクルに

従ってテストを実行するために必要とする全ての情報が用意されてい

ます。 この章には以下の内容が用意されています。

内 容 ページ 顧客仕様テスト・サイクルの定義 32 顧客仕様テスト・サイクルの開始 38 テスト結果の表示 39 プリンタ・リポート－顧客仕様テスト・サイクル 39

32

顧客仕様テスト・サイクルの定義 STANDARD メニュ すべての入力は TEST CUYCLE1 の名の下に格納されます。

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して DEF、TEST CYCLE メニュを選択

2 ENTER キーを使用して DEF、TEST CYCLE メニュを確認

3 数値キーを使用して希望するテスト・サイクル番号を入

力する（例えば TEST CYCLE 1 など）

4 ENTER キーで選択したテスト・シーケンス番号を確認

顧客仕様テストサイクルを既存標準から導出する必要がある場合、

LOAD STANDARD だけ実行してください。 標準をロードしたら、シングル・メニュ項目は希望通り変更できます。

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して LOAD STANDARD メニュを選択

2 ENTER キーを使用して LOAD STANDARD メニュを確認

3 数値キーを使用して希望する標準を選択する。現存の標

準あるいは既存のテスト・サイクルを基準、例えば、

IEC156/1995-05 として使用できます。

4 ENTER キーで選択した標準を確認

１．PAUSE は、テスト開始後高電圧の最初のスイッチ－オンまでの設

定時間です。

33

＜顧客テストサイクルの設定＞

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して、１．PAUSE メニュを選択

2 ENTER キーを使用して１．PAUSE メニュを確認

3 数値キーを使用して希望する時間（0 ､10 分）を入力

4 ENTER キーで確認

高電圧の最初のスイッチ・オンまでのテスト開始に続き、調整された

１．PAUSE に係る期間設定。 STIRRER １．PAUSE は設定期間中の攪拌時間（0-10 分）です。

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して、STIRRER １．PAUSE メニュを選択

2 ENTER キーを使用して、STIRRER １．PAUSE メニュを確認

3 数値キーを使用して希望する時間（0 ､10 分）を入力

4 ENTER キーで確認

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して、kV/s メニュを選択

2 ENTER キーを使用して、kV/s メニュを確認

3 数値キーを使用して希望する数値を入力

4 ENTER キーで確認

34

PAUSE は、測定間の設定時間、すなわち、テスト 1 とテスト 2 巻の一時停

止です。

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して、１．PAUSE メニュを選択

2 ENTER キーを使用して、１．PAUSE メニュを確認

3 数値キーを使用して希望する時間（0 ､10 分）を入力

4 ENTER キーで確認

STIRRER は、測定間の設定時間における攪拌期間を規定します。すなわち、

テスト 1 とテスト 2 間の一時停止です。

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して、STIRRER メニュを選択

2 ENTER キーを使用して、STIRRER メニュを確認

3 数 値 キ ー を 使 用 し て 希 望 す る 時 間 （ 0 ､ 10 分

/CONTINUOUSLY STIRRING）を入力

4 ENTER キーで確認

35

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して、NUMBER OF TESTS メニュを選択

2 ENTER キーを使用して NUMBER OF TESTS メニュを確認

3 数値キーを使用して希望するテスト数（1…10/CONT）を

入力

4 ENTER キーで確認

MAX.OUTPUT VOLT.は出力電圧 / 試料負荷を制限するのに使用されます。

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して、MAX. OUTPUT VOLT メニュを選択

2 ENTER キーを使用して MAX. OUTPUT VOLT メニュを確認

3 数値キーを使用して希望する MAX. OUTPUT VOLT

（1…100/kV）を入力

4 ENTER キーで確認

36

入力 NUMBER OF STEPS（0..10）に係るが、耐電圧と耐電圧時間を各ステ

ップに対し定義/入力する必要がある。入力 00kV：いかなる耐電圧も動作し

ない。

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して、WITHSTD.VOLTAGE メニュを選択

2 ENTER キーを使用して WITHSTD.VOLTAGE メニュを確認

3 数値キーを使用して希望する STEPS 数（1…10）を入力

4 ENTER キーで確認

5 数値キーを使用して希望する WITHSTD.VOLTAGE

（1…100kV）WITHSTD.TIME（1…999 min）を入力 6 各ケースにつき ENTER キーで確認

各 5 分耐電圧時間を有する 10、20 及び 30kV の 3 ステップ。 耐電圧の例

37

平均値の計算に当たっては最初及び/または最終のテストは除外します： 平均値計算にはこれらの数値は考慮されません。

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して、CALC.MEAN VALUE メニュを選択

2 ENTER キーを使用して CALC.MEAN VALUE メニュを確認

3 ↑、↓キーを使用して、希望するフィールド（FIRST or/and LAST）を入力

4 ENTER キーで確認

38

テストサイクルは、選択した規格に則って完全自動的に作動します。高電圧

作動中は赤色の高圧警告ランプが点灯します。

アクション 手 順 1 ↑、↓キーを使用して、STANDARD メニュを選択

2 ENTER キーを使用して STANDARD メニュを確認

3 ↑、↓キーを使用して、定義されたテストサイクル、例えば、

テストサイクル 1 を入力

4 ENTER キーで確認

5 電極棒形態と調整された電極棒間隔（選択された規格に従って

表示される）をチェック

6 START キーを使用して、テスト・シーケンスを開始

7 出力番号と温度を入力し ENTER キーで確認。

高電圧作動中は赤色高電圧警告ランプが点灯。

必要に応じ STOP キーを押して、テストを中断します。

STANDAND メニュ内

39

テスト結果の表示 テストサイクル終了後ディスプレーよりテストデータを読みます。

キー 機 能 ↑、↓ さらなるテスト結果の表示 START 選択したテスト規格に則ったテストサイクルの開始 MENU メインメニュへ戻る

プリンタ・リポート 顧客仕様 テスト・サイクル プリンタ・リポートよりテス

ト結果を読む テストデータと評価結果。 プリンタがスイッチ・オフの

場 合 、 INSTRUMENT SETTING メニュ内でこれ

を作動させる。 ブレークダウンの発生を見

ない。ブレークダウン電圧は

100kV より高い。

40

７．シングル・テスト 概観 シングル・テストを実行するために必要なすべての情報がこのセクション

にあります。 このセクションには以下の項目があります。

項 目 ページ シングルテストの開始 41 テスト結果の表示 41 プリンタ・リポート 42

41

シングル・テストの開始

アクション 手 順 1 ENTER キーを使用して、SINGLE TEST メニュを確認

2 表示電極棒形態と調整された電極棒間隔のチェック

3 ↑、↓キーを使用して、希望する電圧上昇（kV/s）テストサイ

クル、例えばテストサイクル 1 を入力

4 ENTER キーで確認

5 電極棒形態と調整された電極棒間隔を選択する（可能入力：

0.5-1-2-3-5kV/s）

6 START キーを使用して、テスト・シーケンスを開始

7 出力番号と温度を入力し ENTER キーで確認。

高電圧作動中は赤色高電圧警告ランプが点灯。

必要の場合、STOP キーを押して、テストを中断する。 テスト・データは次から読み取ることができます：

・ ディスプレー ・ プリンタが動作可能状態にあれば、プリンタ・リポート

テスト結果の表示 テスト・サイクル終了後表示からテスト・データを読む。

キー 機 能 ↑、↓ kV/s を調整 START 選択したテスト規格に従いテスト・サイクルを開始 MENU メインメニュへ戻る

42

プリンタ・リポート プリンタ・リポートからテスト結果を読む：テストデータと評価結果 プリンタがスイッチ・オフの場合、INSTRUMENT SETTING メニュ内

でオンにできます。

43

８．メンテナンス 概観 DTA100E のメンテナンスに必要な全ての情報はこのセクションにありま

す。 このセクションには以下の項目が用意されています。

項 目 ページ メイン・ヒューズ取替え 44 プリンタ・リボン取替え 44 プリンタ・ロール紙取替え 45

いかなる場合でも、電源をオフにしたユニットでメンテナンス作業を行っ

てください。 メンテナンス作業を行う前に安全注意を厳守してください（0-3 ページ参

照） クリーニング： 石油エーテルを使用して必ずユニットの汚染部分を直ちにクリーンにし

てください！充分な部屋の換気にも気を付けるように。

44

メイン・ヒューズの取替え DTA100E の後部側ユニット保護のため 2 個のヒューズが挿入されていま

す。 必ずはっきりした仕様のコンデンサの予備ヒューズを使用すること。 プリンタ・リボンの取替え 品質の劣るプリンティングの場合は、新品のプリンタ・リボンを挿入する

こと（DTA100E ユニットはスイッチ・オフとすること） 必ずオリジナルの EPSON プリンタ・リボンをご使用ください。 ID no.565-513 / インク・リボン（紫色）

アクション 手 順 1 カバーを外す 2 左側のリボンを押し下げ、新品を挿入する。 3 カバーを戻し、元の位置に嵌め込む

45

必ずオリジナルのプリンタ・ロール紙を使用してください！ ID no.565-514 / ロール紙 幅＝57mm（2 1/4”）、径＝50mm、長さ＝19mm

アクション 手 順 1 カバーとリボンを外す 2 スナップ・ファスナーを両側から同時に押し、プリンタを

外す 3 新品のロール紙の先端を斜めに切断する

4 新品のロール紙を挿入： 下部スロットにロール紙の先端を導入する －手でトランスポート・ロールを回す －ロール紙が約 5 センチほど突き出るまで

5 リボンを挿入しカバーを戻す プリンタ・ケーブルを損傷しないように！