ネットワーク化社会の現状について
エリクソン・モビリティレポート
2016年 6月
2 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
モバイル加入契約数 2014 20152021 予測
CAGR 2015~2021 単位
全世界のモバイル加入契約数 7,100 7,300 9,000 5% 100万
> スマートフォン加入契約数 2,600 3,200 6,300 10% 100万
> モバイルPC、タブレット、 モバイルルーター* 加入契約数 250 250 300 5% 100万
> モバイルブロードバンド加入契約数 2,900 3,500 7,700 15% 100万
> GSM/EDGEのみのモバイル加入契約数 4,000 3,600 1,200 -15% 100万
> WCDMA/HSPAモバイル加入契約数 1,900 2,100 3,100 5% 100万
> LTEモバイル加入契約数 500 1,100 4,300 25% 100万
> 5Gモバイル加入契約数 150 100万
トラフィック概観** 2014 20152021 予測
CAGR 2015~2021 単位
> スマートフォン1台あたりの月間データトラフィック 1.0 1.4 8.9 35% GB/月
> モバイルPC1台あたりの月間データトラフィック 3.9 5.8 20 25% GB/月
> タブレット1台あたりの月間データトラフィック 1.8 2.6 10 25% GB/月
月間モバイルデータトラフィック合計 3.2 5.3 52 45% EB/月
月間固定データトラフィック合計 50 60 150 20% EB/月
モバイルトラフィックの増加予測倍率
2015~2021CAGR
2015~2021
モバイルデータ合計 10 45%
> スマートフォン 12 50%
> モバイルPC 2 15%
> タブレット 6 35%
スマートフォン1台あたりの月間データトラフィック 2015 2021 単位
> 西ヨーロッパ 1.9 18 GB/月
> 中央ヨーロッパ・東ヨーロッパ 1.4 11 GB/月
> 中東・アフリカ 1.0 6.0 GB/月
> アジア太平洋 1.0 6.5 GB/月
> 北米 3.7 22 GB/月
> ラテンアメリカ 1.2 7.0 GB/月
主要な数値
主担当者主幹: Patrik Cerwallプロジェクトマネージャ: Anette Lundvall編集者: Stephen Carson, Anette Lundvall予測: Richard Möller, Susanna Bävertoft執筆: Anna Jacobsson, Git Sellin, Michael Björn, Vishnu Singh,
Stephen Carson, Reiner Ludwig, Lasse Wieweg, Jonas Edstam, Per Lindberg, Kati Öhman
地域別レポート:: Ritva Svenningsson
* 固定無線アクセスシステム (FWA)は含まれていません。** アクティブなデバイストラフィック調査ツールエリクソンのトラフィック調査ツールを使ってご自身でグラフ、表、データを作成することができます。ここにある情報は地域、加入契約種別、無線方式、トラフィック、デバイス種別によりフィルタリングできます。
詳細については、下記のエリクソンウェブサイトをご覧ください。 www.ericsson.com/ericsson-mobility-report このウェブサイトでは、主要な地域の地域別レポートや、新しいモバイルビジネストレンドレポートもご覧いただけます。
CAGR:年平均成長率
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 3
エリクソン・モビリティレポート
IoTのデバイス数は、2018年に接続デバイス最大のカテゴリーとして携帯電話を超える見込みです
本エリクソン・モビリティレポートでは、ネットワーク化社会に向けた進化について引き続き論じます。
2015年から2021年までの間に、IoTは年平均成長率(CAGR: Compound A n n u a l G r ow t h R a te)2 3 %で増加し、2021年には280億台に達すると予想される接続デバイスのうち160億台近くを占めることが見込まれています。
LTE加入契約数は2016年第1四半期に高い率で増加しました。当該四半期には1億5,000万件の新規加入契約があり、世界中で合計12億件に達しました。 スマートフォンに関連した加入契約数も継続的に増加し、今年第3四半期にはベーシックフォン関連の加入契約数を超えると見込まれています。
本報告書には4本の特集記事が含まれており、モバイル業界の様々な側面を考察しています。
まず、マイクロ波バックホールリンクを正確な高精度降水量測定ツールとして使用する方法について検証概観します。
天候は私たちの活動のほとんど全てに影響を与えるため、正確な天気予報は重要です。
また、ティーンエイジャーによりテレビや動画の視聴行動が変わりゆく状況、すなわち従来のテレビからスマートフォンのストリーミング動画へと移行している状況について考察します。
ユーザーエクスペリエンスの管理に関する記事では、首都圏における携帯電話セルの10分の1未満でも高トラフィック負荷が発生すると、24時間に亘って半分以上のユーザーの活動に影響を与える理由について説明しています。
最後に、早期の5G導入を図るためにグローバルでスペクトルを協調させる必要性について詳述します。
このレポートが皆様のお役に立つものであることを願っております。
作成者リマ・クレッシ(Rima Qureshi)シニア・バイス・プレジデントチーフ・ストラテジー・オフィサー
予測
特集記事
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 3
04 2016年第1四半期のモバイル加入契約数06 モバイル加入契約数の見通し08 地域ごとの加入契約数の見通し10 IoT(Internet of Things)12 VoLTEの見通し
13 2016年第1四半期のモバイルトラフィック14 モバイルトラフィックの見通し16 アプリケーションのカテゴリー別 モバイルトラフィック
18 ネットワークの状況
21 マイクロウェザー:潜在能力の開放
24 ストリーミング世代の台頭
26 ユーザーエクスペリエンスの管理
28 スペクトル協調の必要性
30 調査方法
31 用語集
IoTのデバイスは、2018年に接続デバイス最大のカテゴリーとして携帯電話を超えることが見込まれています。
1GbpsのLTEデータ速度が2016年に商用化されます。
ティーンエイジャー* による自宅でのスマートフォンを使用したテレビや動画の視聴が4年で85%増加しました。
* 16歳以上のティーンエイジャーを対象
10 18 24ページ ページ ページ
本書の内容は多数の論理的根拠および仮定に基づいており、エリクソンは本文書に記載した考察や説明または遺漏等について一切の責任を負わないものとします。さらにエリクソンは自らの判断で本文書の内容を変更する場合があり、かかる変更の結果に対する責任も負わないものとします。
4 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
モバイル加入契約数は世界全体で前年比約3%増加し、2016年第1四半期には74億件に達しました。当該四半期における増加はインドが最も大きく(+2,100万)、これにミャンマー(+500万)、インドネシア(+500万)、米国(+300万)およびパキスタン(+300万)が続いています。
モバイルブロードバンドの加入契約数1 は前年比で約20%増加し、2016年第1四半期だけで約1億4,000万件増加しています。
LTE加入契約数は新規加入契約数が1億5,000万件と堅調に増加を続けています。LTE加入契約数の合計は現在約12億件です。WCDMA/HSPAは当該四半期で約3,000万件増加しました。3G/4G加入契約数の大多数がGSM/EDGEへのフォールバックを利用できるようになっています。GSM/EDGEのみの加入契約数は2016年第1四半期に7,000万件減少しました。
スマートフォンに関連した加入契約数は継続的に増加しています。2016年第3四半期には、スマートフォンの加入契約数がベーシックフォンの加入契約数を超える見込みです。2016年第1四半期では、スマートフォンは携帯電話販売台数の80%近くを占めました。
395
北米
395
中東
2016年第1四半期では: 74億件のモバイル加入契約、37億件のモバイルブロードバンド加入契約および34億件のスマートフォン加入契約
モバイル加入契約数(単位:100万)
550
西欧
590
中欧および東欧
965
アフリカ
1,425
アジア太平洋地域(中国とインドを除く)
1,035
インド
710
中南米
1,295
中国
2016年第1四半期におけるモバイル加入契約数の合計は、6,300万件の新規契約を含め約74億件
2016年第1四半期のモバイル加入契約数
1 モバイルブロードバンドはHSPA、LTE、CDMA2000 EV-DO、TD-SCDMAおよびMobile WiMAXとして定義されています。
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 5
中東
アフリカ
インド
中南米
アジア太平洋地域(中国とインドを除く)
2016年第1四半期には世界全体で6,300万件の新規モバイル加入契約
北米
144%
131%
112% 113% 108% 109%
81% 80%
100%
西欧
中欧および東欧
中東
アフリカ
アジア太平洋地域
(中国とインドを除く)
インド
全世界
中南米
中国
北米
92%
モバイル普及率(%)
2016年第1四半期新規モバイル契約数
モバイル加入契約数は多くの国で人口を上回っています。これは主に非稼働契約、複数のデバイス所有または通話の種類に応じた契約内容の最適化によるものです。これは加入者数が加入契約件数よりも少ないことを意味しています。現在は74億件の契約件数に対して加入者は約50億人います。
2016年第1四半期の純増数上位5カ国
インド +2,100万件ミャンマー +500万件インドネシア +500万件米国 +300万件パキスタン +300万件
1
2
3
4
5
50億人の加入者
2 中国綜通は非稼動加入契約を削除しました。
100万
-1100万2
200万中欧および東欧 西欧
中国
500万400万
2100万
400万
1600万
2100万
6 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
世界全体のモバイルブロードバンドの加入契約数は 2021年までに 77億件に達し、加入契約総数の 85%を占めると予想されています。モバイルブロードバンドは一部のセグメントにおいて固定ブロードバンドを補完しますが、他のセグメントにおいては主流のアクセスモードになるでしょう 1。
多くのPCやタブレットがモバイル加入契約をせずに使用されていますが、理由のひとつとしてWi-Fi専用のモデルとモバイル機能もあるモデルとの価格差があげられます。このような状況にも関わらず、モバイル機能と加入契約がセットになっているデバイスの数は、2021年までに20%増加すると予想されています。
5G開発は新しいユースケースが牽引
モバイル・ブロードバンド・サービスの強化に加え、5Gにより広範囲なIoTのユースケースが可能となります。例えば、容量が増えることにより接続デバイスの台数が増やせたり、またより少ないエネルギー量で動作可能になることにより、デバイスのバッテリー寿命が現在の10倍以上に伸びるでしょう。これら両方の特質がIoTの成長には重要となります。
ITU IMT-2020の要件を満たす規格に基づいた5Gネットワークが、2020年には商用化される見込みです。一部の市場においてそれ以前に標準化前、商用試行のネットワークが導入されることが予想されます。
2021年には韓国、日本、中国および米国が5Gの加入契約数の増加をリードすることが見込まれています。2021年末までに世界の5Gの加入契約数が1億5,000万件になると予想しています。5Gの加入契約には、5G対応ネットワークに接続して、5Gのサービスやユースケースに対応したデバイスが必要になります。
2015 20202017 201920162014 202120182011 20132012
1 住宅、会社、公共のアクセススポットにおいて複数人に利用されることから、固定ブロードバンドのユーザー数は固定ブロードバンドの接続数の少なくとも3倍となっています。携帯電話の場合はこれとは逆に、加入契約件数の方がユーザー数より多くなっています。
2 固定無線アクセスシステム(FWA)の加入契約数は含みません。
モバイル加入契約数の見通し
5Gの加入契約数の増加ペースは4Gを上回る見込み
1
2
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5
6
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9
加入契約数/回線数、加入者数 (単位:10億)
10
モバイル加入契約
モバイルブロードバンド
携帯電話加入契約者
固定ブロードバンド加入契約
モバイルPC、タブレット、モバイルルーター2
2021年までには: モバイル加入契約数は90億件、モバイルブロードバンド加入契約数は77億件、そしてスマートフォン加入契約数は63億件に
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 7
増加数合計
+30億件
32億件
2015年~2021年の地域ごとのスマートフォン契約数
+230
+90
+1,700
+730
+180
+110
北米アジア太平洋中東・アフリカ中欧および東欧西欧
中南米
2015
63億件
2021
スマートフォン加入契約数は2021年までにほぼ倍増
モバイルブロードバンドのデバイスの大多数はスマートフォンであり、今後もこの傾向が続くと見込まれています。発展途上国市場においては、スマートフォンは、多くの消費者が初めてインターネットに触れる手段となっています。これは主に、固定ブロードバンドによるインターネットアクセスが普及していないことによるものです。
スマートフォンの加入契約数が10億件に達するまでには5年以上かかりました。この節目は2012年に達成されましたが、それから20億件に達するまでに要した期間は2年足らずでした。この増加傾向は、中東・アフリカなどの市場の急速な成長に後押しされ、今後も継続します。これら市場ではスマートフォンの加入契約数は2015年から2021年までの間に200%以上増加するでしょう。
10
1
2
3
4
5
6
7
8
9
0
無線方式ごとのモバイル加入契約数(単位:10億)
2011 2014 2020 20212012 2013 2015 2016 2017 2018 2019
90億件
LTE
5G
WCDMA/HSPA
GSM/EDGEのみTD-SCDMA
CDMAのみその他
2021年末までにLTE加入契約数は43億件に
2019年にはLTEが主要なモバイル・アクセス・テクノロジーに
現時点で、モバイル加入契約のうち最も多いのはGSM/EDGEのみの加入契約ですが、2021年にはLTEとWCDMA/HSPA両方の加入契約数がGSM/EDGEのみの加入契約数の2倍以上となるでしょう。しかし先進国市場ではより高度なテクノロジーへの移行が常に大規模に進むため、結果としてGSM/EDGEのみの加入契約数は世界全体ではわずかながら減少しています。一方、発展途上国市場では、非富裕層のユーザーが低価格の携帯電話や加入契約を選びがちなことから、GSM/EDGEは引き続き有力な選択肢となると考えられます。全ての地域におい
て3G/4G加入契約者の大多数が現在でもGSM/EDGEへのフォールバックができるようになっています。GSM/EDGEは今後もIoTアプリケーションに対して重要な役割を担います。
LTE加入契約数は2015年に初めて10億に達し、2021年末までに43億件に達します。
73億件
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地域ごとのモバイルブロードバンド加入契約数(単位:10億)
中南米北米アジア太平洋中東・アフリカ中欧および東欧西欧
地域を横断してモバイル加入契約数が継続的に増加しています。発展途上国では端末の価格低下により新規加入者が増加しています。一方、先進国では1人が所有する端末数が増えていることが増加の要因となっています。各地域での経済的な状況も、加入契約数の増加に大きく影響しています。増加はほとんどの地域においてモバイルブロードバンド加入契約数の堅調な伸びにより加速しています。
モバイルブロードバンド加入契約数の増加は、中東やアフリカのように、平均年齢が低く人口も増加し、GDPが増え、スマートフォンの普及が進みつつある地域で特に堅調になると予想されています。アジア太平洋地域の一部の国々でも、今後5年間でモバイルブロードバンド加入契約の普及が堅調に推移し、一方で北米や欧州のような成熟した地域では加入の伸びはより緩やかなものになるでしょう。
地域ごとの加入契約数の見通し
すべての地域でモバイル加入契約が増加する中で、モバイルブロードバンドが変化を牽引する根本的な要因
中東およびアフリカは、 2015年から2021年まででモバイルブロードバンド加入契約が4倍に
2011 20152013 2017 20202012 2016 20192014 2018 2021
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LTE/5G
WCDMA/HSPA
GSM/EDGEのみTD-SCDMA
CDMAのみその他
20
40
0
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80
100
地域と無線方式別のモバイル契約数 (%)
北米
2015 2021
55%LTE/5G
95%LTE/5G
中南米
2015 2021
45%WCDMA/HSPA 45%
LTE/5G
アジア太平洋
2015
50%GSM/EDGE-のみ
2021
50%LTE/5G
中東・アフリカ
2015 2021
75%GSM/EDGE-のみ
55%WCDMA/HSPA
中東欧
2015 2021
50%WCDMA/HSPA
60%LTE/5G
西欧
2015 2021
55%WCDMA/HSPA
90%LTE/5G
西欧の90%と北米の95%の加入契約数が2021年までにLTE/5Gに
中東とアフリカは、2Gから、加入契約の約80%が3Gまたは4Gという市場へ劇的に移行
中東、アフリカおよびアジア太平洋でのモバイル加入契約は主にGSM/EDGEのみであり、一方で西欧および北米では大部分がWCDMA/HSPAとLTE
中東およびアフリカでは、経済成長が進み生活水準が向上している国も見られます。スマートフォンの低価格化が進み、さらにモバイル・ブロードバンド・サービスの需要も高まっています。そのため、2015年には音声中心のGSM/EDGEのみの加入契約が大部分でしたが、2021年にはWCDMA/HSPAおよびLTEの加入契約が大部分を占めると予測されています。一方で、この地域におけるGSM/EDGEのみの加入契約件数は2021年でも依然として大きな割合を占めるとみられています。サハラ以南のアフリカ地域では、3G対応携帯電話を使用する低所得の消費者が多いため、2021年に向けてWCDMA/HSPAが主流になると予測されます。
アジア太平洋は多様性に富む地域で、2021年にはこの地域のLTE加入契約件数のシェアは約50%になると予測されています。しかし、中国ではすでにLTEの大規模な導入が進み、2021年末までには中国でのLTE加入契約件数は12億件に達するも
のとみられています。これは全世界の約4分の1にあたります。また、韓国、日本などはLTEを最初に採用した国の一部です。2015年末にはこれら2カ国が世界のLTE加入契約数の約14%を占めました。
中欧および東欧では、WCDMA/HSPAの加入契約の割合が増加しており、ほぼすべての国でLTEネットワークが存在しています。
最初の5G導入
5G加入契約により、モバイル・ブロードバンド・サービスが強化され、さらに幅広いIoTのユースケースを実現できるようになります。世界で最初に5G加入契約を利用できるようになるのは米国、日本、中国、韓国となる見通しです。
10 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
接続デバイス(単位:10億)
1 我々の予測においては、接続デバイスとは、IPスタックがあり、ネットワーク・インターフェイス経由での双方向通信を可能とする物理的なデバイスを指します。従来の固定電話はレガシーとして含まれています。
携帯電話は依然として接続デバイス1 において最大のカテゴリーですが、2018年にはコネクテッドカー、マシン、公共事業のメーター、遠隔測量および家庭用電化製品などのIoTに追い抜かれると予想さ
れています。IoTデバイスは新しいユースケースに牽引され、2015年から2021年までに23%のCAGR(年平均成長率)で増加すると予測されています。
2021年までには接続デバイスの総数は280億台に達し、そのうちおよそ160億台がIoTに関連すると予想されます。
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15
20
25
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2020 2021201920182017201620152014
セルラー IoT
非セルラー IoT
PC/ラップトップ/タブレット
携帯電話
固定電話
IoT(Internet of Things)
新しいアプリケーションやビジネスモデルならびにデバイスの低価格化により、接続デバイスの数が増加
2015 2021
150億CAGR
2015~2021280億
0.4 1.5 27%
4.2 14.2 22%
1.7 1.8 1%
7.1 8.6 3%
1.3 1.4 0%
IoT接続デバイスは2018年には携帯電話を超えると予想されています。
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 11
IoT接続デバイス:セルラーと非セルラー(単位:10億)
2 接続デバイスは共通のゲートウエイを通じて広域ネットワークに接続されます。
2021年までにセルラー加入契約を伴うIoTデバイスは15億台に
2015年末にはセルラー加入契約を伴うIoTデバイスはおよそ4億台でした。セルラーIoTは接続デバイスの様々なカテゴリーの中でも最も大きい増加が予想され、2021年には15億台に達すると見込まれています。この増加は、高まる業界の注目とセルラーIoTテクノロジーの3GPPによる標準化によるものです。セルラー接続は、プロビジョニング、デバイス管理、サービスイネーブラーおよびセキュリティにおける機能強化の恩恵を受けます。
IoTにおいて、異なる要件を持つ2つの主要な市場セグメントが台頭しています。すなわち、マッシブアプリケーションとクリティカルアプリケーションです。
マッシブIoTコネクションとは、大量の接続量、低コスト、低エネルギー消費要件および少量のデータトラフィック量が特徴となっており、スマートビル、輸送物流、フリート管理、スマートメーターおよび農業が含まれます。多くのモノがキャ
ピラリーネットワーク2 を通じて接続されます。これらはセルラーネットワークの偏在性、セキュリティおよび管理を利用します。現在、セルラーIoTモジュールの約70%はGSMのみをサポートしています。ネットワークのメカニズムが現在導入されており、結果として低速度アプリケーション用のネットワークカバレッジの拡張につながっています。機能の追加により、既存のネットワークが様々な種類のデバイスカテゴリーに対応し、さらにネットワークにアクセスするデバイスの優先順位を設定することもできるようになります。また、スリープモードなど、ネットワークシステムの改良により、10年を超えた遠隔セルラーデバイスの電池寿命に対応できるようになります。
クリティカルIoTコネクションは、低遅延、超高信頼性および高可用性といった要件が特徴となっています。例えばトラフィックの安全性、自動運転車、産業アプリケーション、遠隔製造および遠隔手術などの医療が含まれます。現在セルラーIoTデバイスのうちLTEの割合は約5%程度です。低価格化によりLTE接
続デバイスはますます有望となり、新しい、低遅延のアプリケーションが可能となります。これは、複雑性を削減し、モデムをIoTアプリケーション機能に制限することにより実現します。既存のLTEネットワークにおける機能の進化、ならびに5G機能は、クリティカルIoTの展開に対応可能なアプリケーションの範囲を拡大すると予想されています。
2015年から2021年、IoT接続はCAGR 23%で増加することが見込まれています。その間西欧では、コネクテッドカー・セグメント内の成長に牽引され、接続数の増加が最大となるでしょう。コネクテッドカーは、数百個のセンサーを搭載している場合もありますが、ここでは1台のデバイスとして数えられています。
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2009 2013 20172011 2015 2019 2021
中南米北米アジア太平洋中東・アフリカ中欧・東欧西欧
IoTデバイスの台数は2015年から2021年の間に西欧では4倍になると予測されています。
12 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
地域ごとのVoLTE加入契約数(単位:10億)
1 一ヶ月に少なくとも1回VoLTE 通話を利用2 GSA(2016年4月)
2015年末には、1億件以上のVoLTE加入契約がありました1。今後数年で普及が加速することが予想され、2021年までには加入契約が23億件に達すると見込まれています。これは世界中全てのLTE加入契約の50%以上に匹敵します。米国、カナダ、日本および韓国では、普及は更に速いペースで進み、2021年までにLTE加入契約の約80%がVoLTEを使用すると見込まれています。2G/3G回線交換の音声を利用する代わりに、LTE音声通話全体の約70%がVoLTEを使用して実現されているネットワークがすでに存在していることが測定では示されています。
課金の対応およびITシステム、適切なLTEカバレッジ、複数のベンダー間での相互運用性など、VoLTE採用への多くの障壁については、現在解決されつつあります。更に、VoLTE対応スマートフォンの普及率が急速に高まっています。
2016年4月には、様々な地域と周波数に対応した340以上ものVoLTE対応スマートフォン・モデルが存在していました2。
VoLTEプラットフォームは、HD音声、動画通信およびIPメッセージングなどのサービス、ならびに新しいサービス革新を可能にします。このテクノロジーを導
入する事業者は、LTE、Wi-Fi、固定アクセス・テクノロジー、そして利用可能になった際には5Gを横断して、IPベースの高品質通信サービスを提供することができます。
VoLTEの見通し
VoLTE(Voice over LTE)は2012年に初めて商用化され、現在35カ国以上の国における60以上のネットワーク上で商用化されています。
2.5
0.5
1
1.5
2
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中南米北米アジア太平洋中東・アフリカ欧州
VoLTEの加入契約数は2021年までに23億件に
2014 2020 20212013 2015 2016 2017 2018 2019
23億
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 13
60%データトラフィックは2015年第1四半期から2016年第1四半期までに60%増加しました。
モバイルデータトラフィックは増加の一途にあります。下の図は、2011年第1四半期~2016年第1四半期の世界全体の月々のデータトラフィックと音声トラフィックを示したものです1。この図では、データトラフィックが引き続き堅調に増加し、一方で音声トラフィックの成長が1年あたり一桁台中盤であることを示しています。データトラフィックの増加は、スマートフォンの加入契約数の増加、および主に動画コンテンツの視聴が増えたことにより加速した加入契約ごとの平均データ量の継続的な増加の両方により起因しています。
データトラフィックは前四半期と比べて約10%、また前年比で60%増加しました。ただし市場、地域、事業者によって、トラフィック・レベルに大きな違いがある点に注意する必要があります。
音声データ
1
2
3
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6
5
0
月間合計(上りリンク
+下りリンク)トラフィック(ペタバイト)
Q12011
Q2 Q3 Q4 Q1 2012
Q2 Q3 Q4 Q1 2013
Q2 Q3 Q4 Q1 2014
Q2 Q3 Q4 Q4 Q1 2016
Q1 2015
Q2 Q3
1 トラフィックにはDVB-H、Wi-Fi、Mobile WiMAXは含まれません。VoIPはデータトラフィックに含まれます。
2016年第1四半期のモバイルトラフィック
出典: エリクソンによるトラフィック測定(2016年第1四半期)
14 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
20212021 2021 2021 2021 202120152015 2015 2015 2015 2015
12倍 2015年から2021年で、スマートフォンのトラフィックは12倍に
世界のモバイルトラフィック (エクサバイト/月)
50
60
0
10
20
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40
20212015 2018
モバイルPC、タブレット、モバイルルータースマートフォン音声
月ごとのスマートフォンデータトラフィック(ギガバイト)
モバイルデータトラフィック合計はCAGR(年平均成長率)で約45%成長する見込みモバイルデータトラフィックが増加した要因として、スマートフォン、特にLTEスマートフォンの加入契約数が増加していることと、加入者あたりのデータ消費量が増加していることがあげられます。2021年末までに、すべてのデバイスのトラフィックの総量は10倍に増加すると予測されています。
ただし加入者のデータ消費のパターンは、ネットワーク、市場、加入者セグメントで大きく異なっています。データプラン、ユーザーデバイス機能、およびネットワークの性能などの要素のすべてが、加入者あたりのデータ消費に影響します。同じデバイスでバージョンを更新しただけでも、データ消費量が通常25~40%増加します。
北米はアクティブなスマートフォン加入契約ごとの月間データ使用量が世界で最も高い地域です。この傾向は今後数年間継続します。2021年には、北米(22GB)のアクティブな加入契約あたりのスマートフォンの月間データ消費量は、西欧(18GB)の1.2倍、およびアジア太平洋地域(7GB)の3倍に増加すると予測されます。西欧では2015年から2021年までの間にユーザーごとの一月当たりのスマートフォンのデータ消費量が9倍増加するでしょう。加入契約数の増加により、アジア太平洋地域の合計スマートフォントラフィック量は2021年には世界最大になると見込まれています。
モバイルトラフィックの見通し
2021年末までにはモバイルデータトラフィックの約90%がスマートフォンによるものになる見通し
0
5
10
20
15
25
中南米中東および アフリカ
アジア太平洋
中欧および 東欧
西欧 北米
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 15
13倍中欧と中東・アフリカでは2021年までにモバイルデータトラフィックが13倍に
アジア太平洋地域は、人口が最も多く、加入数も急増しているため、2021年にはモバイル・データ・トラフィックが世界最大に。中国だけで2015年末から2021年までに、モバイル加入契約件数が2億1,000万件増加
市場成熟度が地域によって大きく異なるため、アジア太平洋のモバイルブロードバンド市場では多様性が主な特徴となっています。たとえば、韓国や日本では早くからLTEが導入され、シンガポールや香港なども急速に普及が進んで高度な市場となっています。後進国では依然としてGSMが主流であり、またネットワークの品質が不十分でデータ加入契約のコストが大きいため、モバイルデータの利用が進んでいません。
中欧と中東・アフリカでは、スマートフォンの加入契約数と、動画などのデータ集中型アプリケーションの需要の堅調な増加により、2021年までにモバイル・データ・トラフィックは13倍に増加するとみられています。
北米と西欧の現在の合計トラフィック量の割合は、加入契約件数ベースで算出した割合より大きくなっています。これはハイエンドユーザーデバイスの高い普及率、整備されたWCDMAとLTEネットワーク、そして大量のデータが手ごろなパッケージで提供されているためです。このため、加入契約あたりのデータ使用量が増加しています。
地域ごとのモバイルデータ トラフィックの増加
倍率 2015~2021
アジア太平洋
2015 (エクサバイト/月)
2.1 11
中欧、中東、アフリカ 0.8 13
西欧 0.8 10
北米 1.3 7
中南米 0.4 9
0
5
10
20
15
25
20212015
アジア太平洋20212015
北米20212015
中南米20212015
西欧20212015
中欧、中東、アフリカ
モバイルPC、タブレット、モバイルルーター
スマートフォン
世界のモバイルデータトラフィック(エクサバイト/月)
16 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
2021年には動画がモバイルデータトラフィックの約70%を占めるでしょう。
モバイル動画トラフィックは、2021年まで年間約55%増加し、同年には全モバイルデータトラフィックの3分の2以上を占めることが予測されます1。ソーシャルネットワーキングが今後6年間で年間41%増加すると見込まれますが、総トラフィックに占めるソーシャルネットワーキングのトラフィックのシェアは、動画カテゴリーの増加がより大きいため、2015年の15%から2021年の約10%に減少する見込みです。他のアプリケーションカテゴリーは年間増加率が19-37%の範囲にあり、全体に対する割合も縮小します。この傾向は、この分析において動画トラフィックとみなしているソーシャルメディアやウェブページに組み込まれた動画利用の増加によりさらに顕著になります。
新しいアプリケーションの登場により様々な種類のトラフィックの相対的な量が変わる可能性がありますが、様々なサイズのスマートデバイスの増加もトラフィックの構成に影響を与えます。例えば、タブレットではスマートフォンよりもオンライン動画トラフィックの割合が高くなります。通常、短い動画コンテンツの視聴にはタブレットとスマートフォンのどちらも使用されますが、より長い動画コンテンツの視聴にはタブレットの方が好まれます2。
アプリケーション種別毎のモバイルデータトラフィックCAGR 2015-2021 (%)
アプリケーションタイプ別モバイルデータトラフィック(エクサバイト/月)
アプリケーションのカテゴリー別モバイルトラフィック
モバイル動画トラフィックの割合が急増
ソーシャルメデイアのウェブページに組み込まれた動画はここでは動画トラフィックとしみなしています。
1 動画は、アプリケーションの種類の「動画」に分類されたものだけでなく、ファイル共有トラフィックのかなりの部分も占めると考えられます。2 エリクソン・コンシューマーラボ、TV and Media(2015年)
ファイル共有
ウェブ閲覧
音楽ソフトウェアダウンロード
SNS 動画
19%
25%
37%35%
41%
55%
2021 2021 2021 2021 2021 20212015 2015 2015 2015 2015 20150
5
10
15
20
25
30
35
40
ファイル共有 ウェブ閲覧 ソフトウェアダウンロード
音楽 SNS 動画
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 17
3 測定にはWi-Fi トラフィックが含まれていません。「その他」には、アプリケーションの種類を識別できないものや、上記のアプリケーションに該当しないものが含まれます。4 2012年の同様のトラフィック測定と比較。
アプリケーションとデバイスの種類別モバイルデータトラフィック量
タブレット
スマートフォン
モバイルPC
0% 20% 40% 60% 100%80%
ファイル共有動画音楽
ウェブ閲覧SNS
リアルタイム通信
ソフトウェアダウンロードその他
55%
43%
41%スマートフォンとタブレットは、動画トラフィックの割合が増加4
3種類のデバイス全てにおいて、ソーシャルネットワークの割合が増加
出典: エリクソンによるネットワークトラフィック測定(2015年)
スマートフォンとタブレットで動画トラフィックの割合が大幅に増加
アジア、欧州、北南米から選定した一定数の商用HSPAおよびLTEネットワークでの平均測定値3 から、デバイスの種類によらず、トラフィック量全体の中で動画が占める割合が最も大きい(40~55%)ことが判明しています。しかし、ネットワークによってその実態は大きく異なります。
ほとんどのモバイルネットワークではYouTubeが現在でも動画トラフィックの大部分を占めており、端末の種類を問わず、測定対象のほぼすべてのネットワークで動画トラフィック全体の50~70%を占めています。Netflixがサービスを提供している市場では、Netflixの動画トラフィックがモバイル動画トラフィック全体の10~20%に達する場合があります。
スマートフォンでは、ソーシャルネットワークのトラフィック量が2番目に大きく、測定対象のネットワークでは平均して20%に達していました。近年、スマートフォンとタブレットでの動画トラフィックの割合の増加と共に、スマートフォンではソーシャルネットワークのトラフィックの割合が継続的に増加しています。
ファイル共有はモバイルPCの方が他のデバイスより多く、トラフィックの約10%を占めています。スマートフォンやタブレットに関連したわずかなファイル共有は、主にテザリングトラフィックによるものです。従来のようなウェブ閲覧トラフィックの割合は、3種類のデバイスすべてで減少傾向にあります。
18 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
WCDMA/HSPAによりマスマーケット・モバイルブロードバンドを実現WCDMA/HSPAは加入者と人口カバレッジの両方において世界中で大幅に増加し続けます。これは我々の予測期間を通じて当てはまると思われます。しかしながら世界の統計では、地域レベルにおける異なる傾向が見てとれません。
一部の地域では、スマートフォンの低価格化により経済的にモバイルブロードバンドを使い始めやすくなるため、WCDMAの加入契約数の大きな増加が見られます。他の地域では、より大きなHSPAトラフィック量をより少ない周波数の割当てで対応することを可能とするため、WCDMA周波数帯域をLTEに再割当てすることに注目が集まっています。これはスマートフォン処理およびネットワーク容量を強化する新しい無線アクセスネット
ワーク・ソフトウエア機能により実現されます。また、事業者は、ネットワークの管理を簡素化し、ネットワークの運用効率を向上させる更なる方法を模索しています。
LTE下りリンクピークデータ速度1Gbps達成
アプリカバレッジをより強化するという要求が、LTEデータ速度を更に大きくする方向へと押し上げ続けます。2016年には待望のマイルストーンを通過し、商用LTEネットワークの下りリンクピークデータ速度1Gbpsを達成します。
1Gbps LTEピークデータ速度により、現在よりもはるかに短い時間でユーザーにコンテンツを提供するようになります。
無線方式ごとの人口カバレッジ1
2021年までに、モバイルブロードバンド・ネットワークが世界の人口の90%以上をカバー
2015 ~90%
2021 ~95%
GSM/EDGE
GSM/EDGEは 最も広いカバレッジ
を維持
ユーザーエクスペリエンスの向上とネットワークの高速化の要求を背景に
LTEが拡大
2015 ~50%
2021 ~75%
LTE
2015 ~75%
2021 >90%
WCDMA/HSPA
WCDMA/HSPAはインターネット接続の需要増加やスマートフォン購買力増加により拡充
ネットワークの状況
進化するモバイルネットワークの機能は、高品質なユーザーエクスペリエンスと継続的なサービス改善を図る鍵となります。
1 数字は各無線方式の人口カバレッジを示しています。各無線方式を利用できるかどうかは、デバイスの有無やサービス加入の可否などの要因に影響されます。
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 19
2 256 QAMは干渉の影響を受けやすくなっています。しかし、システム干渉は減少させることができるため、ネットワークでの256 QAMの利用が増加します。
ギガビット速度により、個人のホットスポットの使い勝手も強化され、またLTEは固定ワイヤレスサービスを提供するためのより魅力的な代替策になるでしょう。
より速いLTEデータ速度を提供する上で障壁の1つはスペクトルです。新しい商用利用可能なLTE機能は、高度なスペクトルの効率性を実現し、60MHzのスペクトル利用して、LTEピークデータ速度1Gbpsの商用提供を可能にします。これらの機能に含まれるものは以下の通りです。
> 3 Component Carrier Aggregation- LTEスペクトルの60MHzのアグリゲーションを可能にします。
> 256 Quadrature Amplitude Modulation(QAM) –これにより下りリンクデータ速度を33%増加することができます。
> 4x4 Multiple Input Multiple Output(MIMO)– これによりユーザーのスマートフォンへ転送される個別のデータストリームの数が2倍になり、容量およびデータスループットが最大2倍になります。
4x4 MIMOおよび256 QAM2 使用の2つの20 MHz LTEキャリアと、2x2 MIMOおよび256 QAM使用の1つの20 MHz LTEキャリアをアグリゲーションして使用した場合、下りリンク上で1GbpsのLTEピークデータ速度を実現することができます。
商用LTE-A(LTE Advanced)キャリアアグリゲーションの導入が継続的に増加しています。事業者は上の図にあるようにCategory(Cat)4、6、9、11および16を導入してLTE-Aネットワークを進化させています。1Gbpsデータ速度に対応したCat16デバイスは2016年の後半から提供される見込みです。
このような高速化により、屋内と屋外の両方におけるユーザーエクスペリエンスが向上します。ここで紹介しているネットワーク速度は理論上の最大値です。通常、ユーザーが利用する際の速度はこれより低くなり、デバイスの種類、ユーザーのいる場所、ネットワークの状況によって異なります。
カテゴリー4、カテゴリー6、カテゴリー9、カテゴリー11にアップグレードしたLTE-Advancedネットワークの割合と数
2件の商用LTE ブロードキャストネットワーク
157カ国で 494のLTE ネットワークが商用運用
FDD/TDD モードの組合せで21件の展開
FDD専用 モードでの422件のLTE展開
Cat 4 150 Mbps
128
Cat 6 300 Mbps
Cat 9 450 Mbps
2 0
Cat 11 600 Mbps
Cat 16 1 Gbps
61カ国で128のLTE-Aネットワークの商用利用を開始
2 0 1 6年には最 大1Gbpsの通信速度が可能となるカテゴリー16の初期商用化の見込み
HSPAおよびHSPA7.2Mbps、21Mbps、42Mbps、63MbpsにアップグレードされたWCDMAネットワークの 割合と数
出典: エリクソンおよびGSA(2016年4月) 出典: エリクソンおよびGSA(2016年4月)
出典: エリクソンおよびGSA(2016年5月)
HSPA
594
100% 100%
HSPA 7.2
526
~90%
HSPA 21
420
~70%
HSPA 42
194
~30%
HSPA 63
2
HSPA 63Mbpsの初期展開を開始
104
~80%
~13%
17
20 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
事業者はデータとIPベースのコミュニケーションサービスを組合わせた魅力的なサービスにより競争力を維持
通信サービスの需要は、音声とメッセージングの収益減少にも関わらず未だ堅調です。米国の調査3 ではSMSのテキストメッセージおよび音声は大多数の家族にとって依然として主な通信手段となっていることが示されています。
VoLTEベースのコミュニケーションサービスの導入により、事業者はスマートフォンでLTEデータサービスに対応しながら、同時にテレコムグレードのHD音声、動画通話、マルチデバイス機能その他を備えた、データと高品質のコミュニケーションサービスをバンドルしたパッケージを提供できるようになります。GSMA標準ベースのRCS(Rich CommunicationServices)は、通話しながら、世界中で相互運用可能なIPメッセージングとコンテンツ共有を可能にします。またこれはスマートフォン上で自然にVoLTEと融合させることができます。
LTEとWi-FiネットワークのHD音声を次の品質レベルに導く
HD音声はモバイル音声品質を向上させます。これには、デバイスのサポート、2G、3GおよびLTEネットワークの新たな機能を必要とします。VoLTE対応ネットワーク向けの、進化したHD音声サービス – 3GPP 標準のEnhanced Voice Services(EVS)は、通話中により高品質な音声と音楽を提供することにより、ユーザーエクスペリエンスを更に向上させます(例:音声/動画通話中の呼び出しアナウンスやコンサートからの音楽共有)。またEVSは、困難なLTE無線状況においてHD音声よりも高品質なサービスを、またWi-Fi コーリングではより優れたサービスの堅牢性を提供します。
Wi-Fiコーリングは滑り出し、商用導入および新しいデバイスが増加
Wi-Fiコーリングにおいては、事業者は、インターネットサービスプロバイダー(ISP)を通して消費者が自分のWi-Fiアクセスポイントを利用して自宅で通話ができるように、屋内の音声サービスを拡張することができます。これはローミングユーザーだけではなく、回線交換音声またはVoLTEの屋内カバレッジが不十分なユーザーにとって便利なサービスです。
全ての主要なチップセットおよびデバイス・ベンダーは、多くのスマートフォン・モデルでWi-Fiコーリング機能をプリインストールしています。一部のデバイスおよびネットワークベンダー
は、タブレット、スマートウォッチ、パーソナルコンピューターなど、SIMカードが備わっていないデバイスによるWi-Fiコーリングにも対応しています。これは、ユーザーの個人用デバイスが世界中のさまざまなWi-Fiアクセスポイントで利用できるようになり、スマートフォンはセルラーとWi-Fiアクセスのどちらでも利用できるようになることを意味しています。ユーザーはどのデバイスでも通話の受信や発信をできるようになり、また個人のデバイス間で通話を転送できます。
ネットワークの進化 – 5G対応コア
IP Multimedia Subsystem(IMS)とEvolved Packet Core (EPC)は、デバイスエコシステムの進化とともに、LTE、Wi-Fi および固定ブロードバンド上であらゆるデバイスを使ってこれらのパケット交換通信サービスを可能にします。VoLTEとWi-Fiコーリングは、コアネットワークでNetwork Functions Virtualization(NFV)を使用して導入された最初のコンシューマーサービスです。分散クラウドおよびネットワークスライシングのコンセプトを追加することにより、5G対応コアはNFVを更に一歩前進させます。
2015 NFVを使用してVoLTEとWi-Fiコーリング商用化
2012年 IPメッセージング/RCS及びCS音声の商用化
2015年 ネイティブVoLTE+RCS
商用化
2014年 ネイティブWi-Fiコーリング商用化
2016年 VoLTE用Evolved HD
voice商用化
2015年 マルチデバイス用ネイティブWi-Fiコーリング商用化
2012年 VoLTE商用化
回線交換音声サービス (GSM、WCDMA)
パケット交換音声および新しいコミュニケーションサービス(LTE、Wi-Fi、固定ブロードバンド、5G)
3 エリクソン・コンシューマーラボ、Bringing families closer(2015年8月) 4 GSA(2016年5月) 5 GSMA(2016年3月)
コミュニケーションサービスの進化
10カ国 以上で20の 商用ネイティブ
Wi-Fiコーリング ネットワーク
130以上の 商用HD voiceネットワーク(2G/3G)4
35カ国 以上で60以上の商用VoLTE ネットワーク
35カ国で 48ライブRCS ネットワーク5
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 21
1 送信機および受信機間での無線マイクロ波接続。マイクロ波ホップは、数百台のメーターから最大数十キロメーターの長さ、および最大数Gbpsの容量を持つことができます。
マイクロウェザー:潜在能力の開放
マイクロ波バックホールリンクは、社会に恩恵をもたらすだけではなく、事業者にとって更なる収益源をもたらす正確な高精度降水量測定ツールとして使用することができます。
天候は私たちの活動のほとんどに影響を与えます。厳しい天候は災害を引き起こすことがありますが、小さな日常の天候の変化も人々や産業に大きな影響を与えます。適切に対応し、備え、予防措置を実施できることが企業および社会にとって大いに有益となります。高品質な天候予測を提供するためには、現在の天候状況を正確にかつつぶさに観測することが重要です。
こうした観測を実施するためにマイクロ波リンクを使用することができます。世界中で約400万のマイクロ波ホップ1 が存在しており、モバイル無線基地局を無線接続するために使用されています。これは雨量計の数量よりもはるかに多く、気象レーダーよりも広い範囲で世界をカバーしています。マイクロ波リンクには、予測、ナウキャスト、洪水警報および水文測定などにおいて、観測ポイント数の増加および天候サービスの品質改善を行うための大きな可能性があります。現在他の測定方法が存在していない開発途上国や地域において最も大きな影響が予想されています。
低コストで高精度と正確性
マイクロ波リンクは降雨の影響を受けやすく、従ってリンク全体の信号強度に一定の減少が予想されます。これは全体的な性能に影響を及ぼさずに降雨の正確な計算を可能にします。
降雨を計測する様々な方法がすでに存在していますが、全て賛否両論が伴います。歴史的には気象レーダーもこの目的で過去50年間使用されていましたが、今までは雨量計が単独データソースでした。マイクロ波リンクは、特に短期および短い距離で、雨量計もレーダーも降雨とその変動を完全に観測することができない場合を補完することができます。各方法の利点と限界は下の図にまとめられています。
マイクロ波リンクの主な利点は時間と空間において高い精度を有し、地表レベルで正確性が高くコスト効率が優れていることです。雨量計は非常に正確ですが、十分に大きな領域をカバーするには非現実的な量の雨量計が必要になります。逆に、気象レーダーは広範囲な空間を計測できますが、1平方キロメートルを下回る尺度では正確性が十分ではありません。マイクロ波リンクの空間分解能は高く、リンクの長さによりますが、通常は100-1,000メートルです。レーダーのもう1つの欠点は、大きな高度(500メートル以上)で測定されており、従って地表レベルでの正確な数値を提供できないことです。時間における分解能については、マイクロ波リンクは測定値を10秒ごと、あるいはより短周期で提供することができ、レーダーまたは雨量計よりも遥かに頻度が高くなっています。マイクロ波ネットワークから降雨情報を抽出する追加費用は、必要とするインフラがすでに設置されているため小額です。
異なる雨量計測法の比較
時間分解能
空間分解能
カバレッジ
地上レベルの精度
コスト
最短15分
~2 dm2
~2 dm2
非常に良い
新規設置CAPEX SEK 150,000
OPEX SEK 90,000/年
新規設置CAPEX SEK 25,000,000
OPEX SEK 725,000/年
1000リンクの既存のネットワークからデータ集計するのに発生する追加費用:CAPEX SEK 135,000
OPEX SEK 100,000/年
5~15分
~1 km2
半径200 km程度
限定的、地上500m以上で測定
10秒~1分
100~1,000 m
100~1,000 m
良い、地上数10mで測定
雨量計 気象レーダー マイクロ波回線
22 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
8ヶ月間のライブ測定
このコンセプトの正当性および全体的な実用性を検証するために、スウェーデンのヨーテボリにある稼働中のマイクロ波モバイルバックホール・ネットワーク上でパイロット調査が実施されました。データは8ヶ月間、10秒ごとに300以上のマイクロ波リンクから収集されました。これはこのような高時間分解能で評価された、最大の商用マイクロ波ネットワークであるとみられています。
測定数が合計15億以上だったとしても、対応するデータ量はZIPフォーマットでわずか6.3GBです。各データサンプルには送信および受信電力レベルが含まれていますが、それは非常に小さく、またネットワーク上の追加負荷はわずかです。従って、この期間中に稼働中ネットワークに悪影響は観察されませんでした。
既存のアルゴリズム2 が評価され、降雨強度に対しリンク無線信号の経路損失を対応させるよう改善されました。取得した降雨強度は雨量計及びレーダーの測定値と比較されました。
局所的で短期的な降雨の際の時系列の例は上の図に示されています。上記のように、マイクロ波リンクで抽出した降雨は雨量計の測定値に対し高い相関性があり、一方でレーダーはほぼ完全にこのイベントを見落とています。レーダーが見落とした理由は、主に降雨の時間が短いことと、またレーダーは2平方キロメートルのエリアの空間平均値を算出するためです。調査の全体的な結果によると、マイクロ波リンクはレーダーよりも雨量計により高い相関を示しています。
0
20
40
60
10
30P (m
m/h
)
50
70雨量計
マイクロ波回線気象レーダー
ヨーテボリ地域のHi3Gのマイクロ波リンクネットワークの状況を示した地図と、SMHIとヨーテボリ市によって運用されている高精度雨量計の位置
特定の時間と場所における雨量計、気象レーダー、マイクロ波リンクの比較
2 Messer H., Zinevich A., Alpert P., “Environmental monitoring by wireless communication networks”, Science, 312 (5774), pp 713-713, May 5, 2006 http://science.sciencemag.org/content/312/5774/713
マイクロウェザープロジェクトエリクソン、Hi3G Swedenおよび スウェーデン気象水理研究所(SMHI)により2015年に共同パイロットプロジェクトが実施されました。ヨーテボリにあるHi3G商用モバイルバックホール・マイクロ波ネットワークで、降雨量測定ツールとしてマイクロ波を使用するための観測と評価が行われました。
11°40’E
57°20’N
57°30’N
57°40’N
57°50’N
11°50’E 12°0’E 12°10’E 12°20’E 12°30’E
ピーク値はマイクロ波リンクにより漏れなく取得されるが、レーダーは大きなイベントを全く捕らえない
出典: Hi3G SwedenおよびSMHI 出典: SMHI
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 23
下の図の中にもう1つの有望な結果が見受けられますが、これは降雨強度マップを示しています。マイクロ波リンクは、高いリンク密度と時間的により頻度の高いサンプリングにより、レーダーに比べはるかに高度な分解能を提供します。
マイクロ波リンクは既存の方法に付加価値を提供
ヨーテボリのパイロット調査によると、既存の観測技術と比較してマイクロ波リンクによる降雨量測定には付加価値があることが示されました。本格的な実用化には更なる開発が依然として必要ですが、このコンセプトはマイクロ波ネットワークを既に導入している事業者にとって有望な追加の収益源となります。 マイクロ波リンクは観測の単独ソースとして使用することもできますが、雨量計やレーダーなどの既存のセンサーとこれを組み合わせるとより大きな気象価値が得られます。
このコンセプトには、特に世界の開発途上国の社会に対して付加価値をもたらすことができる大きな可能性があります。例えば、エチオピアでは農業はGDPの50%を占め、そのセクターで人口の80%が働いています。この丘陵地の国で降雨量を予測するのは困難ですが、最も重要な作物であるテフの耕作に影響を与えます。種は作付けの1~2日以内に雨が必要で、雨が降らな
いと収穫に影響を受けます。これはテフから作られたパンが毎食食べられている国にとっては、壊滅的な結果をもたらす恐れがあります。
この例では、より優れた降雨予測により農業を大幅に効率化することができることを示しています。しかし、より良い予測を実施するには、観測面での改善が必要です。この目的のために既存のマイクロ波リンクを利用することは、潜在能力を引き出した持続可能なソリューションなのです。
気象レーダーデータとマイクロ波リンクデータから作成された降雨強度マップ
マイクロ波リンクは気象レーダーよりも優れた分解能を提供します。
0.1 0.1
0.3 0.3
1
3 3
10 10
30 30
100 100気象レーダーデータ マイクロ波リンクデータ
出典: SMHI
24 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
ストリーミング世代の台頭
インターネットで提供されている動画コンテンツは爆発的に増加していますが、これに対応して特に若い世代でストリーミング動画の視聴の急増が見られます。現在のティーンエイジャーはオンラインの動画ストリーミングが存在しない世界の経験がない、生まれついてのストリーミング世代です。
あらゆる人々のTVまたは動画の視聴に変化
視聴対象が従来のテレビからスマートフォンのストリーミング動画へと徐々に変わっています。ほとんどのストリーミングがWi-Fi上で行われますが、ティーンエイジャーは一日中動画のストリーミングを行うため、セルラーネットワーク上の彼らのデータ使用量に高い増加率を見ることができます。つまり行動に大きな変化があることを示しています。
自宅でテレビや動画コンテンツを見る時間の合計を見てみると、ティーンエイジャーは他の世代の人々と大体同じくらいの時間を費やしています。実際、スマートフォンを持つ20歳から59歳のインターネットユーザーと比較した場合には、16歳から19歳までのティーンエイジャーは2011年と2015年の両方において自宅で視聴する時間の合計が他の世代の人々と同じくらいであると報告されました。
しかし、デバイスの嗜好は従来のテレビからスマートフォンへと徐々に変化しています。これはティーンエイジャーの行動において最も明確にみられることですが、全年齢グループにおいて観察される変化です。2011年から2015年までの間に、ティーンエイジャー* は自宅でテレビまたは動画をスマートフォンで視聴す
る割合が85%増加し、従来のテレビ画面で見る時間がほぼ半分になりました。より年上の世代では変化の速度がゆっくりです。例えば、30から35歳は2011年には従来のテレビの前で過ごす時間がティーンエイジャー* よりも4時間多く、2015年にも依然として同様の傾向でした。
時間と場所を超えて広がる動画ストリーミングの状況
テレビや動画視聴が固定からモバイル画面に移行すると、1日中いつでも視聴できるようになります。ティーンエイジャーは1日のあらゆる時間において視聴率が高く、動画セッション数も多くなっています。この行動は、スマートフォン上での測定分析からも検証されています。
Wi-Fiデータの使用は依然としてセルラーデータを上回る速さで増加
多くのモバイルデバイス視聴が屋内で行われる中、スマートフォン動画アプリの使用により発生したデータトラフィックの85%1
以上がWi-Fi上で起きていることは当然のことです。しかし動画視聴が一日を通して行われている状況を見ると、Wi-Fi が利用出来ない、または不十分である状況もあり、セルラーネットワーク上の動画視聴の増加につながっています。
ティーンエイジャーのスマートフォンテレビ/動画視聴は4年で85%増加
家庭での週間テレビ/動画視聴時間合計 ティーンエイジャー その他の世代
0
10
5
15
2011 2011 2011 2011 2011
TV スマートフォン タブレット
2015 2015 2015 2015 2015
デスクトップ ラップトップ
出典: エリクソン・コンシューマラボ、TV and Media︵2011年、2015年︶対象::ブラジル、中国、ドイツ、韓国、スペイン、スウェーデン、台湾、イギリス、アメリカ合衆国における16歳~59歳に該当する9000人の回答者
1 エリクソン・コンシューマーラボ、デバイス計測、2015年10月* 16歳以上のティーンエイジャーを対象
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 25
2014年7月 2015年10月
スマートフォンによるセルラーデータ使用量が増加していますが、Wi-Fi データの増加はそれを劇的に上回っています。右上の図に示されているように、米国、日本、韓国におけるスマートフォンのデバイス上測定に関する私たちの分析によると、2014年7月から2015年10月までの間、スマートフォン動画ストリーミング・アプリのセルラーデータ使用量が80%増加したことを示していますが、対応するWi-Fiデータ増加がこれの2倍以上で増加しています。
セルラーデータ増加はますますティーンエイジャーにより促進される
ティーンエイジャーは注目すべき最も重要なグループ
下の図では、ティーンエイジャー* が2014年7月および2015年10月の両方において全ての年齢グループの間で、動画ストリーミング・アプリのセルラーデータ消費量が最も低いことが示されていますが、1日のうちいかなる時間においても動画を視聴するためにスマートフォンへの依存度が高いことは、セルラーネットワーク上のティーンエイジャーの動画データ消費量が急速に増加していることを意味しています。
30-35歳のみが、ティーンエイジャー* よりもセルラー動画ストリーミング・データ使用量において高い増加率を示しています。しかし、このグループにおける全体的なモバイル動画データ使用量(セルラーおよびWi-Fi両方を含めて)は1ヶ月あたり約2.5GBです。これはティーンエイジャー* のデータ使用量のわずか5分の1であり、30-35歳は依然として従来のテレビ視聴行動に根ざしているため、更なる増加の可能性は限定的です。
全体的にティーンエイジャーはスマートフォン動画ストリーミング・アプリのデータを最も多く使うユーザーであり、またセルラー動画使用量増加率が2番目に高くなっています。世代交代が起こるため、現在のティーンエイジャーは年齢を重ねるとセルラーデータへの意欲が高まると思われ、セルラー事業者にとって注目すべき最も重要なグループとなっています。
ティーンエイジャー* のスマートフォン動画によるセルラーデータ使用量は15ヶ月で127%増加しました。* 日本とアメリカの18歳以上のティーンエイジャー、韓国の16歳以上のティーンエイジャーを対象
興味深いことに、ティーンエイジャーのWi-Fi使用が増加していますが、彼らはより接続自体にお金を使ってもよいと思う傾向があります。調査対象となった米国、日本および韓国のティーンエイジャー* の63%が、モバイルデータ速度およびカバレッジの改善にお金を使ってもよいと答えており、それは他の年齢グループよりも高くなっています。ティーンエイジャーの1日を通じて展開される高度にモバイル化された動画視聴行動を考えると、セルラーデータ接続要求の増加に至るのは当然といえます。米国、日本および韓国におけるスマートフォンのデバイス上のデータ分析では、このような現象が起きつつあることが示されています。
セルラー動画データ使用量-世代別比較
オンラインでビデオもしくはテレビ視聴(回答者の%)ティーンエイジャー(16歳~19歳) その他の世代
0 100 200 300 400 500 600 700 800
出典:エリクソン コンシューマ・ラボ、デバイス計測(2014年7月、2015年10月) 対象:20,000人のスマートフォンを通じての動画アプリ利用者、韓国:16歳~65歳のアンドロイド利用者、日本・アメリカ合衆国: 16歳~65歳のアンドロイドおよびiOS 利用者
出典: エリクソン・コンシューマラボ、日本、韓国、北アメリカ(2015) 対象:16歳~65歳における5300人のインターネット利用者
3,090
セルラーおよびWiFiでの月平均データ使用量(メガバイト)セルラー Wi-Fi
出典: エリクソン・コンシューマラボ、デバイス計測(2014年7月、2015年10月) 対象: 20,000人のスマートフォンを通じての動画アプリ利用者、韓国:16歳~65歳
のアンドロイド利用者、日本・アメリカ合衆国: 16歳~65歳のアンドロイドおよびiOS 利用者
80% セルラー
164% Wi-Fi270 480
1,170
増加率
ベッドで
目覚め
た後
昼食時
早朝
午後の
早い時間
夜の早い
時間
朝の遅
い時間
午後の
遅い時間
夕食時
ベッドで
眠る前
夜の遅い
時間
0
605040302010
20歳未満
20~24歳
25–29歳
メガバイト/月
30–35歳
36歳以上
2014年7月2015年10月
26 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
5パーセント値
Time-to-contentを利用してセル負荷の最適な上限を測定
ユーザーエクスペリエンスの管理
首都圏のセルの10分の1以下における高負荷が、24時間に亘ってみるとユーザー活動の半分以上に影響を与えることがあります。これは必ずしも悪い知らせではありません。高負荷のセルを効率的に特定する方法を利用すれば、集中的な改善を実施し、全体的なユーザーエクスペリエンスを強化することが可能になります。
スマートフォン革命の前には、モバイルネットワーク・オペレーションの注目のほとんどは音声カバレッジの管理に集中していました。音声はいまやモバイルトラフィックの5%にも達していません。ユーザーは依然として優れた音声カバレッジを期待していますが、スマートデバイス上で実行されているアプリを通じてインターネットにアクセスしたときの高度なユーザーエクスペリエンスも期待しています。優れたアプリカバレッジを提供することはモバイルオペレータにとっては重要な差別化の手段となり、またそれは加入者の忠誠心と事業者のNet Promoter Score(NPS)に大きな影響を与えます。ユーザーエクスペリエンスをネットワーク・パフォーマンス統計に直接関連付ける能力は、アプリカバレッジを監視し管理する上で重要なステップとなっています。
優れたアプリカバレッジは十分な上りリンクおよび下りリンクスループットならびに低遅延に依存し、それらはセル負荷および無線チャンネル品質などの多くの要因に依存しています。多くの変数が関与する中、効果的にネットワークを管理し期待されたレベルのユーザーエクスペリエンスを提供するのは困難です。
ユーザーエクスペリエンスとネットワーク・パフォーマンス統計との間の関係を見出すためにデータ分析がより広く適用されて
きています。これはモバイルブロードバンド・ネットワークにおける障害をピンポイントで検出するためのより効率的な方法につながります。それを示すために、我々はTime-to-content(コンテンツアクセスに要する時間)に注目しています。それはユーザーがオンラインコンテンツをリクエストした時から、画面にそれが表示されるまでの時間のことです。Time-to-content はユーザーエクスペリエンスの代わりとしてより広く使用されてつつあります。
セル内の各ユーザーがそれぞれのスマートデバイスにあるアプリを通じてインターネットにアクセスすると、無線基地局はいつそれを処理するかを判断します。セル負荷が高ければ、ユーザーがデータ送受信に必要な無線リソースを待つ時間が長くなります。Time-to-contentは大きく変動し、一定レベルのセル負荷を超えると、ユーザーエクスペリエンスは急激に悪化します。通常このレベルには、セル容量が全て利用されるかなり前に到達します。これらの現象は、共通のリソースが複数のユーザー間で共有される状況に適用される待ち行列の理論についての基本的な原則を反映しています。Time-to-contentはセル負荷と強く相関していることが分かっており、従ってセル負荷を使用してTime-to-contentを推定することができます1。
1 LTE基地局は1ミリ秒ごとに1回、無線リソースを割当て、セル負荷はこの分解能において大きく異なる可能性があります。この分析で使用されているセル負荷の数値はそれぞれの15分の平均です。
2 収集した全Time-to-content測定値のうち95%がこの線より下に位置します。
0
5
10
15
20
25
30
35
Tim
e-t
o-c
on
ten
t(コンテンツアクセスに要する秒数)
セル負荷(%)
100 20 30 40 50 60 70 80 90 100
95パーセント値2
セル負荷が高くなるほどtime-to-contentの変動が大きくなり、一定のセル負荷に達するとユーザーエクスペリエンスは著しく悪化
time-to-content目標値を6秒以下にした場合、該セルにおける最適セル負荷上限値は80%
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 27
前のページの図では、参照ホームページへのTime-to-contentをセル負荷との比較でプロットしてあります。Time-to-content統計は継続的に測定値を取得するよう設定したスマートフォン上で収集され、セル負荷統計値はネットワークカウンターから取得したものです。セル負荷の最適な上限とは、事業者のTime-to-contentの目標とネットワーク投資を最大限有効活用することとの間のトレードオフです。この例では、95%の確率で人気のあるホームページが6秒以下でローディングできるという目標が定義されています。この目標を考えると、セル負荷の最適な上限はこの特定のセルに関して約80%にするべきであることをこのパイロットは示しています。同様に、最適な上限をあらゆるセルについても設定し観測することができます。上限を超えてセルが運用されていた場合、セルの容量を制限している原因を調査し改善を図るようネットワークオペレーションのスタッフに警告を発することができます。
下の図にあるプロットでは、大都市圏における350のLTEセルでセル負荷を観測した結果を示しています。公共の空間および商業オフィスビルなど、これらのセルは屋外および屋内の基地局の両方からサービス提供を受けています。図にある紫のプロットは、24時間に亘りそれぞれ15分間毎に負荷上限を超えた
セルの割合(%)を示しています。オレンジのプロットは同期間に影響を受けたユーザー活動の割合(%)を示しています。ネットワークの観点からは、ネットワークが十分なアプリカバレッジを提供していると誤って結論付ける人がいるかもしれません。しかしオレンジのプロットは、正にセル負荷上限が超えた所や時に、高い割合のユーザー活動が起きていることを示しています。これは相対的に少数の無線ネットワークセルにおける高い負荷が、いかに不相応に大勢のユーザーに影響を与えるかということを明らかにしています。
モバイルブロードバンドはアプリ、スマートデバイスおよびネットワークのエコシステムと共に、事業者に対して機会と課題をもたらします。1つの課題は、ユーザーエクスペリエンスが非常に多くの要因に依存している状況においてアプリカバレッジを監視し管理する効率的な方法を構築することです。ユーザーエクスペリエンスとネットワーク・パフォーマンス統計との間の関係を見出すことに焦点を当てたデータ分析により、ユーザーにとって重要な改善を事業者が目標にできるようになります。
ネットワークの観点 vs. ユーザーの観点
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
パーセント(
%)
時刻
00:00 03:00 06:00 09:00 12:00 15:00 18:00 21:00 24:00
相対的に少数の無線ネットワークセルにおける高い負荷が、不相応に多くのユーザー活動に影響を与える可能性
ネットワークの観点:最適上限負荷を超えて運用したセルの割合(%)
ユーザーの観点:影響をうけたユーザー活動の割合(%)
Time-to-content はユーザーエクスペリエンスの尺度として広く使用
28 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
ジュネーブのWRC-15での主官庁間の合意を受けて、国際電気通信連合(ITU)は無線通信部門(ITU-R)内で国際的なスペクトルの調査を実施しています。右表に示されているように、調査は24.25~86 GHzの範囲における特定の周波数帯域の5Gモバイル・ブロードバンド・システムに関連します。これにより2019年の秋に決定を行うための道が開かれます。ITU WRC-19におけるそのような新しいスペクトルの決定により、2020年以降の標準ベースの商用5Gの展開が可能になります。これは、より高度なモバイル・ブロードバンド・サービスの将来の発展にとっては良いニュースでしょう。
また2020年以前に5Gネットワークの展開を行うための仕様と標準を完成するために、ITU-Rおよび3GPPによる精力的な作業が進行しています。これらの取り組みにおいては、将来の5Gユーザーの多くの様々な要件に起因する課題を考慮する必要があります。更に、5Gネットワークの様々な周波数帯域における多様な属性 - 主に異なる伝播特性および利用可能な帯域 - もまた考慮する必要があります。2020年以降、WRC-19 に向けたITU-Rの検討に含まれる帯域は、多くの国における5G導入において非常に重要な役割を担うでしょう。
モバイル業界のサプライヤはすでに革新的な5Gサービスの導入を進めるために、一部の規制当局や事業者と協力しています。しかし、WRC-15で行われた決定には24.25 GHzを下回る周波数帯域の検討が含まれていません。これは、5Gネットワークの早期導入のためのソリューションを可能にする新たな方法を見つけ出す動機をモバイル業界に与えています。結果的に、3,100~4,200 MHzの範囲の一部が5Gの早期導入にとって必須であると考えられています。
更に、27.5~29.5GHzの周波数範囲は数カ国がその帯域の全てまたは一部を使用する意思を表明したものの、WRC-19のITU-Rリストに掲載されていません。600MHz帯域もまた多く
早期の5G導入を予定している各国の間でスペクトル協調の必要性があります。これは、2020年以降の5G実用化に向けたスペクトルに重点を置いたWRC-19の現在のプロセスに追加して行う必要があります。
スペクトル協調の必要性
ITU-Rにおいて5Gのために検討すべき周波数帯域/範囲についてのWRC-15の合意
の国で5Gサービスに向けて検討されています。今年の米国の周波数入札を受けて、モバイル業界はこの帯域での早期5G導入を検討しています。それに対応して、ヨーロッパにおいては早期5G導入に向けて700MHz帯域の新しい使用が検討されています。
5Gネットワークのバックホールスペクトルも検討が必要
4Gから5Gへの進化において、マイクロ波バックホールに更なる課題が存在しています。マイクロ波に使用される周波数帯域は場所によって大きく異なります。これは最も適切な帯域が、多くの要因の中でも特に地域の天候および国内のスペクトル規制に依存するからです。次ページにある図では各丸のサイズは運用中のマイクロ波ホップの数に対応しており、世界中で合計約400万に達します。
容量の必要性の増加にともない、スペクトルの使用は大きなチャンネル帯域幅が容易に見つけられる、より高い周波数に移行しました。利用が少ないバックホール周波数はより魅力的になり、約10年前に26GHz、28GHzおよび32GHz帯域が導入されました。それ以来、ヨーロッパ、中央アジア、北アフリカおよび中東の一部でモバイル・ブロードバンド・バックホールにこれらの帯域を利用するケースが増加しました。38GHz帯域の利用もこれらの地域で普及しており、世界のその他の地域でも増加しています。70/80GHz帯域の魅力も高まっています。それは非常に幅広い帯域を提供し、数キロメートルの距離に渡りほぼ10Gbps程度以上の容量を実現可能です。
24.25–27.5
31.8–33.4
37.0–43.5
45.5–50.2
50.4–52.6
66–76
81–86
周波数帯域/範囲(GHz)
早期5G導入を計画している各国間で特にスペクトル協調の必要性あり
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 29
周波数帯域(GHz)世界的に利用されているマイクロ波スペクトル
ITU WRC-15は4Gモバイルブロードバンドシステム(および5Gにも利用可能な)周波数範囲を追加
70/80GHz帯が大きいバックホールの容量に対応
地域 6 7 8 10 11 13 15 18 23 26 28 32 38 42 60 70/80
北米
中南米
サハラ以南アフリカ
地中海地域
中欧および東欧
北欧および 中央アジア
中東
インド
東南アジア & オセアニア
北東アジア
マイクロ波バックホールは従来モバイル無線アクセスシステムよりも高い周波数、およそ6GHzから86GHzまでを使用していました。モバイルブロードバンド・ネットワークは、約450MHzから約5GHzまでの範囲の周波数帯域を現在または今後利用します。下の表に示されている通り、WRC-15は4Gモバイルブロードバンド使用のためにこの範囲において新たな帯域を追加しました。5Gシステムでは、スペクトル共有およびモバイル無線アクセスおよびマイクロ波バックホールとの間でより柔軟性高くスペクトルを使用できるように検討されています。これは主に26GHzおよび28GHzなど世界的または地域的に利用が少ないバックホール・スペクトル帯域に関することです。また、新しい70/80GHz帯域などマイクロ波バックホールのために頻繁に使用されることが見込まれている帯域については、特に考慮が必要になるでしょう。
各国間のスペクトル協調が前進
世界的な協調という非常に困難な課題に対応するために、モバイル業界のサプライヤは各国がより広い範囲から選択できるよ
うに、より多くの新しいスペクトルを網羅する新しい技術的なコンセプトを導入します。これにより、5G導入の初期のフェーズの困難さが確実に軽減されるでしょう。
複数帯域のスペクトルを利用するアプローチは、5Gサービスのカバレッジ、容量および柔軟性を提供するために、アクセスシステムとバックホールの両方に適用できる必要があります。
470–698 MHz (600 MHz)
694–790 MHz (700 MHz)
1,427–1,518 MHz (L-band)
3,300–3,400 MHz
3,400–3,600 MHz (C-band)
3,600–3,700 MHz (C-band)
4,800–4,990 MHz
米国ではオークションによる割り当て
60 MHz
91 MHz
100 MHz
200 MHz
100 MHz
190 MHz
南北アメリカの一部の国とアジア太平洋地域で使用可能
グローバル帯域、アフリカ、ヨーロッパと中東でも使用可能、
南北アメリカとアジア太平洋で割り当て済み(APT700)
グローバル帯域、複数の国で使用可能
グローバル帯域、複数の国で使用可能、欧州と北米では使用不可能
グローバル帯域、現在はほぼ全ての国で使用可能、 欧州ではすでに割り当て済み
グローバル帯域、複数の国、一部のアジア太平洋地域で使用可能 アフリカでは使用不可能
アジア太平洋における一部の国、アメリカ大陸内の一つの国で使用可能
周波数帯域/範囲 備考/スペクトル帯域幅地理的分布
30 2016年6月 エリクソン・モビリティレポート
予測方法
エリクソンは、自社の方針決定および計画立案、市場への情報発信の目的で定期的に予測を行っています。このレポートの加入契約数およびトラフィック予測のベースラインは、顧客ネットワーク内での広範囲にわたる測定を含む、エリクソン社内のデータで裏付けられた各種のソースの過去のデータに基づいています。将来の発展は、マクロ経済のトレンド、ユーザートレンド(エリクソン・コンシューマーラボによる調査)、国または地域レベルにおける市場成熟度、テクノロジー開発の期待および、業界分析報告書などの文書と、社内の想定および分析に基づいて推定されています。また基礎的なデータが変更された場合、過去のデータは改定される場合があります。例えば、事業者が加入契約数の更新を報告した場合などです。
モバイル加入数にはすべてのモバイル技術が含まれます。加入契約数は、携帯電話とネットワークが対応可能な最も高度なテクノロジーによるものと定義しています。数値は端数処理を行っているので、数値データの総計が実際の総計とわずかに異なることがあります。
本書でいうトラフィックとは、モバイルアクセスネットワーク内の集約トラフィックであり、DVB-H、Wi-Fi、モバイルWiMaxのトラフィックは含んでいません。VoIPはデータトラフィックの中に含まれます。
トラフィック計測
新しいデバイスとアプリケーションはモバイルネットワークに影響を与えます。各種のデバイスとアプリケーションのトラフィックの特徴に関して深くかつ最新の知識を持つことは、モバイルネットワークの設計、試験、管理において重要です。エリクソンは世界の主要な地域すべてにおける100を超える稼働中のネットワークにおいて、定期的にトラフィックを測定しています。選択されたいくつかの商用WCDMA/HSPAおよびLTEネットワークにおいて、様々なトラフィックパターンを特定する目的で詳細な測定を行っています。全ての加入者データはエリクソンの分析担当者に届けられる前に匿名化されています。
調査方法
詳細についてはQRコードをスキャンするか、下記をご覧ください。
www.ericsson.com/ericsson-mobility-report
エリクソントラフィック調査ツールから生成された図は、エリクソンをソースとして明示する限りにおいて、読者の皆様の出版物中でご使用いただけます。
このウェブサイトでは、北米、中南米、欧州、東南アジア地域、オセアニア各地域についてのレポートや新しいモバイルビジネストレンドについてのレポートにもアクセスすることができます。
2016年6月 エリクソン・モビリティレポート 31
2G: 2nd generation mobile networks (GSM, CDMA 1x)3G: 3rd generation mobile networks (WCDMA/HSPA, TD-SCDMA, CDMA EV-DO, Mobile WiMax)3GPP: 3rd Generation Partnership Project4G: 4th generation mobile networks (LTE, LTE-A)5G: 5th generation mobile networks (not yet standardized) ARPU: Average Revenue Per User, a measure of the revenue generated per user or unitBasic phone: Non-smartphoneCAGR: Compound Annual Growth RateCAPEX: Capital ExpenditureCDMA: Code Division Multiple AccessDL: DownlinkEB: ExaByte, 1018 bytesEDGE: Enhanced Data Rates for Global Evolution EVS: Enhanced Voice ServicesFDD: Frequency Division DuplexGB: GigaByte, 109 bytesGHz: GigahertzGpbs: Gigabits per secondGSA: Global Supplier Association GSM: Global System for Mobile CommunicationsGSMA: GSM AssociationHSPA: High Speed Packet Access ICT: Information and Communications TechnologyIMS: IP Multimedia SubsystemITU: International Telecommunication UnionIoT: Internet of ThingsISP: Internet Service ProviderLTE: Long-Term Evolution MB: MegaByte, 106 bytes
MBB: Mobile Broadband (defined as CDMA2000 EV-DO, HSPA, LTE, Mobile WiMax and TD-SCDMA) Mbps: Megabits per secondMHz: MegahertzMIMO: Multiple Input Multiple OutputMobile PC: Defined as laptop or desktop PC devices with built-in cellular modem or external USB dongle Mobile router: A device with a cellular network connection to the internet and Wi-Fi or ethernet connection to one or several clients (such as PCs or tablets) MTC: Machine-Type Communication NFV: Network Function VirtualizationOPEX: Operational ExpenditureOS: Operating System PB: PetaByte 1015 bytesQAM: Quadrature Amplitude ModulationRCS: Rich Communication ServicesRTT: Round Trip TimeSEK: Swedish KronaSmartphone: Mobile phones with open OS, e.g. iPhones, Android OS phones, Windows phones but also Symbian and Blackberry OSTD-SCDMA: Time Division-Synchronous Code Division Multiple Access TDD: Time Division DuplexTB: TeraByte, 1012 bytesVoIP: Voice over IP (Internet Protocol)VoLTE: Voice over LTEUL: UplinkWCDMA: Wideband Code Division Multiple Access WRC: World Radiocommunication Conference
用語集
EAB-16:006659 Uen, Revision A © Ericsson AB 2016
エリクソンは通信技術とサービスを提供する世界有数の企業として、ネットワーク化社会(Networked Society)の実現を目指して邁進しています。エリクソンは世界中の大手通信事業者との長期的な関係を通じて、人々、ビジネス、社会がそれぞれの可能性を追求し、持続可能な未来を創成しようとする取り組みを支援していきます。
エリクソンのサービス、ソフトウェア、インフラストラクチャ、特にモバイル、ブロードバンド、クラウド分野におけるそれらの技術は、通信その他の分野における事業の改善、効率の向上、ユーザーエクスペリエンスの向上、新しいビジネス機会の獲得を実現します。
180カ国で事業を展開し、約11.5万人の社員と顧客を擁するエリクソンは、グローバルな事業規模と、テクノロジーおよびサービスにおけるリーダーシップを備えています。エリクソンは今日、25億人を超える人々をつなぐネットワークをサポートしています。世界のモバイルトラフィックの40%がエリクソンの提供するネットワークを利用しています。エリクソンは、我々のソリューションとそれらを活用するお客様が常に時代の最先端にいられるよう、研究開発への投資を行っています。
Ericsson
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Telephone +46 10 719 0000
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